【2023年冬のBESTアニソン7選!】出口博之×鮫島一六三(BANBANBAN)がアニメソングを語りまくる新連載スタート【「しゃべる! アニソン」第1回】
毎シーズン、数多くのアニメが放送される中、アニメソングも続々と世に放たれている。星の数ほど生まれるアニメソングから、ミュージシャン・DJの出口博之と芸人にしてアニソンDJの鮫島一六三(BANBANBAN)が、一押しのアニメソングをチョイス!
2023年冬アニメから、互いにBEST3アニソンを発表しあい、語りまくる新連載「しゃべる! アニソン」がスタート。これを読めば、今聴くべきアニソンがわかる……はず!
出口 新連載スタートしました! 今回から私、出口博之とBANBANBAN鮫島一六三が毎シーズンのアニソンについて語っていきます!
鮫島 これまでは毎年末にやっていたことを、これからは毎クールやるというわけですね。だから年末にもらっていた出演料も4分割されると。
出口 そうそう (笑)。なのでモチベーションを下げずにがんばりましょうと(笑)。
──ちゃんと毎回、お支払いしますから(笑)!
出口 といったところで(笑)、各シーズンのアニメソングから、お互いイチオシの3曲ずつプレゼンしあう、というのがこの連載の趣旨となります。
鮫島 だいたいどのアニメも後半に突入してますから、初回に聴いた時と印象が変わっていると思います。
出口 そうですね。物語が大きく動いてきたころですからね。本題に入る前に鮫さんに聞きたかったのが、アニソンディスコは今年に入ってもう開催していますか?
鮫島 やってます。
出口 今期のアニソンをクラブでかけてみて、反響はどうですか?
鮫島 やっぱり始まった当初は反応が鈍いというか、まだアニメ本編を観ていないという方が多いですね。だいたい毎クールの終わりで反応がよくなってくる感じです。たとえば「鬼滅の刃」は2クールやっていたじゃないですか。やっぱり長く放送されている作品ほど、曲に対する反応はどんどんよくなっていく印象はあります。あとは声出しを解禁したんですが、やっぱり盛り上りが全然違いますね。泣いちゃいました、私。
出口 わかる。こんな大きかったんだって。
鮫島一六三さん(BANBANBAN)
鮫島 まだマスクは着用してるんですが、「ハム太郎」なんかで「俺もー!」みたいなかけ声を聞いてると、泣けちゃって……。星野源が1月にやった横浜アリーナのワンマンライブ中に発声が解禁されたそうで、みんなの声を聴いて思わず泣いちゃったっていう話を聞いたんですが、まさに星野源と同じ気持ちになりました。
出口 なるほど。わいが、アニソンディスコの星野源や!と。
鮫島 あはははは(笑)。ギター弾くで、踊るで! 芝居もするで!(笑) やっぱ声っていいなと思いました。出口さんは、モノブライト(※出口さんが所属するバンド。現在活動休止中)が一夜限りで活動休止を解いたみたいで。
出口博之さん
出口 ライブは大盛り上がりでしたよ。満員のお客さんの声が出ているライブっていうのは、すごいエネルギーの塊だなと、ちょっとびっくりしました。こんなことをやっていたんだって、我がことながら忘れていましたね。圧というかエネルギーが、こんなに違ったんだって。声を出せなかった時も、何かしらのエネルギーが渦増している感じだったんだけど、ちょっと内に向かうエネルギーでした。それよりももっとわかりやすく、爆発する感じ。あのインパクトというか空気が変わる感じというのは、すごかった。
鮫島 出口さんも源ちゃん気取っちゃったんですか?
出口 そうそう、まだ演技はできてないけど! そんな感じで、いろいろあった2023年冬クールを振り返ってみましょう!
■「お兄ちゃんはおしまい!」アイデン貞貞メルトダウン/えなこ feat. P丸様。
■「トモちゃんは女の子!」くらえ!テレパシー/マハラージャン
──ではさっそく2023年冬クールのアニソンを語っていきましょう!
鮫島 では私から。まずは「おにまい(お兄ちゃんはおしまい!)」のOP「アイデン貞貞メルトダウン」! えなこ feat. P丸様。です。これは非常にはっちゃけてて、バカバカしくて最高です。ドカンと明るくて。待ってたアニソンという感じ。かけ声とか電波っぽい感じとか、ちょっとエッチなアニメの主題歌というところも含めて突き抜けてていいなと思いますね。
歌っている方は、最初声優さんだと思ったんですが、えなこさんと聞いてびっくりしましたね。えなこさんって、アニソンシンガーとして非常に勘がいいのかなと思いました。こんなに速い曲もちゃんと歌えるんだなと。
出口 今期はけっこう真面目な曲が多かったので、その中ではかなり目立つ印象でしたね。今期に限らず、ここしばらくこういった飛び道具的な面白さ、突き抜けた感じの曲が少なかったように思うので、待ってた感じかな。アニソンらしいアニソンというか、企画盤に近い立ち位置だと思うんです、この曲は。えなこさんが、もともと専門で歌をやられている方じゃないという点も含めて、今のアニソンのあり方として正しいかなと。
鮫島 別にアニメに声優として出ているわけでもなく、企画としてやってるんですよね。作詞・作曲・編曲がやしきんさんで、こういうはっちゃけた曲はうまいなと思いましたね。
出口 それこそアニクラとかでかかると映える曲じゃないですか。
鮫島 そうですね。さっそくリリース時にアニクラでかけたんですが、その時に振り付けを作っていったんですよ。「ありなしなしあり」っていう歌詞があるんですが、「あり」の時に手で丸を作って「なし」でバツを作ってという振り付けを考えたんですが、後にえなこさんがやってる本家のPVを見たら、同じような振り付けをやってて、あ、感性が一緒だって思いました(笑)。
出口 なるほど。俺がアニソンディスコのえなこや!と。
鮫島 わはははは(笑)。ずば抜けて明るくていいなと、そういう点でピックアップさせていただきました。出口さんはいかがでしょうか?
出口 「トモちゃんは女の子!」の「くらえ!テレパシー」(マハラージャン)。
鮫島 これいいですね! 好き好き。
出口 めちゃくちゃよかったです。これも「アイデン貞貞メルトダウン」と同じで、わりとバカバカしいけど異様にまとまっているというか。ガチャガチャしてるんだけど統一感のある感じがすごく今っぽいとう印象ですね。くどいし。
鮫島 わはははは(笑)。わかります!
出口 くどいんだけど、そこのくどさにどんどんはまっていくというか、中毒性のある感じ。これって何に似てるんだろうと考えた時に、比較するわけではないんですが、オーイシマサヨシさんの、「ようこそジャパリパークへ」とかじゃないかなと思ったんですよ。あの曲もガチャガチャしてるんだけど、そのガチャガチャしてるのがむしろ整っている。それで節操がなくて、くどさはあるんだけど、全体を見るとそこもすごく計算されているから、なんかすごいなって。
鮫島 この曲ってAメロはごちゃごちゃしてるんですけど、Bメロでちょっと泣きメロっぽくなるじゃないですか。そこが気持ちいいんですよね。
出口 そうそう、それでサビに向かってバカになっていくんじゃなくて、わりとエモい方向に持っていくんだよね。
鮫島 きれいなメロディになっていくんですよね。よく90秒でまとめているなと思いました。タイトルもいい! バカバカしくて意味がわからなくて。「テレパシー」なんて物理的でないものを、物理的にぶつけてくる感じ。
出口 このヒネた感じがいいですよね。
鮫島 アニメも面白いですよ。私、昔ラブコメとかあんまり好きじゃないと思っていたんですが、ここ数年好きかもしれないと思い始めてます。「その着せ替え人形は恋をする」もハマったし。自分の中で、なんか変わったのかな。
出口 前まで見れなかったって言うのは、なんでなんですか?
鮫島 「やかましいわい!」って思ってたんですよね。「はよくっつけや!」って(笑)。でも最近は、そういうのがなんかいいなって。好きって言わないまま終わってほしいなみたいな感じに変わってきましたね。
出口 そういう感じで言えば、「トモちゃん」はその究極系かもしれないですね。
鮫島 ちなみに、オープニング映像の頭のシーンが、トモちゃんと相手の男の子のアクションシーンで始まるんですが、それが「ドラゴンボール超」の「限界突破×サバイバー」の悟空とジレンのアクションにそっくりなんですよ。えらいアクションしてるなって、それだけの話なんですけどね(笑)。
出口 そういうパロディ感、オマージュ感っていうのは2010年代以降のアニメに限らず、全てのエンタメの下地になってきてる感じがありますね。
■「Buddy Daddies」SHOCK!/Ayase
■「もういっぽん!」Stand By Me/Subway Daydream
鮫島 次に推したいのは「Buddy Daddies」の「SHOCK!」。歌ってるのは、YOASOBIのAyaseです。最初、「新しい人がきたな」「メロディとか展開が今っぽいな」と思っていたら、「YOASOBIの人だ!」「こんなにいいボーカリストなんだ」と気づいて、まずそこで1ショック! アニメは、殺してしまったターゲットの子供を引きとった殺し屋2人の話なんですけど、最初は面倒くさがっていたのが、だんだん父親としての自覚が生まれてくる感じなんですよ。「振り回してくる女の子」みたいな歌詞もあるんですが、それでも愛してしまうというのがいいアニソンだなと思っています。第1話から聴いてて、だんだん印象が変わってきたのがこの曲ですね。いい歌詞だなと思って聴いています。
出口 聴くと一発で今っぽい曲だなと思うし、言ってしまえば完全に今の音みたいなものをYOASOBIが作ったんだなと感じました。ここはYOASOBIっぽいと言えるのかもしれないけど、意図しているかはわからないんですが、全部の楽器が同じ音量で聞こえるんです。後ろで何か鳴ってるとかじゃなくて、全ての楽器がわりと近くで鳴っている感じ。なぜなんだろうと考えたんですが、彼らの曲を聴く環境を考えると、スマホだったりパソコンだったりするのかなと。これは誤解のないように、すごくいいという意味で言うんですけど、そんなわけで、ヘッドホンとかちゃんとした環境で聴くとすごい耳が疲れるんですよ。
鮫島 へえええ!
出口 その代わり、スマホとかあまり高価でないイヤホンみたいな、きっちりしたオーディオじゃないもので聴くと、わりとちょうどよく聴こえるんです。そこで全部の音がちゃんと聴こえるから、映えるんですよ。逆にきちんとした環境で聴くような音楽ってスマホだと聴こえない音が出てくるんです。
鮫島 誰がどこで聴いているのかわかってるのかもしれないですよね。
出口 わかってるかもしれないし、もしかしたらYOASOBI自身の環境がそうなのかもしれない。たぶん狙って作ってるんでしょうが、そこはすごいと思った。だからベースのフレーズに関しても、スラップみたいな音がよく使われるんですが、低音がドーンと出なくてもいい音だから、低音の再生能力がないスマホやパソコンでもはっきり聴こえるんです。
鮫島 今ので2ショック目ですよ! 聞いてる環境で音が違ってくるっていうのは。この曲に関して言うと、Ayaseの声質もいいですよね。シニカルというか、こんな声をされてるんだなというのが発見でした。今期一番オシャレなアニソンだと思います。MAD KIDとかフィロソフィーのダンスとか、今期はほかにもオシャレなアニソンが多い気がするんですが、その中でも際立って最先端。アニソンのトレンドが変わってきたなって感じがします。では出口さん、どうぞ。
出口 今期はいい曲が多いんですよ、真面目な曲が。そのひとつが、アニメ「もういっぽん!」の「Stand By Me」Subway Daydreamです。めちゃくちゃよかったです。アニメもいい。Subway Daydreamは大阪のバンドで、2020年に結成されたばかりなんです。ボーカルと、ギター&ボーカルと、ギターとドラム。ベースがいないんです。
鮫島 へー、珍しい! バンドメンバー募集に来なかったのかな。
出口 (笑)。この曲が、最近のバンドものにしてはけっこうシンプルなんですよ。でも、きちんと曲のよさ、バンドのカッコよさが非常によく出ていると思います。それでいて、さっきの「くらえ! テレパシー」みたいにゴチャゴチャしてるけど、それが統一感になっているという、ものすごく高度なことをやっています。コード進行とかものすごい細かいフレーズを入れたり、いろんな音が入っていたりとか、ひとりのミュージシャンが作り上げる緻密なパズルのような面白さ、すごさとは真逆のやり方で、「ガーン!」とギターを鳴らしたらかっこいいよねとか、原初の「俺にもできるかも」とか、そういうシンプルさに心を動かされます。
鮫島 そこはアニメのテーマにも合っていますよね。別に地上最強の女子柔道家っていうアニメじゃなくて。ちょっとクラスの中でも強いくらいの、等身大の柔道部員の話なので、こういったシンプルなバンドサウンドはぴったりだと思います。
出口 ルーツが’80年代とか’90年代のインディーズとかオルタナのような、今、40歳より上のおじさん、おばさんが聴いていたバンドのような音がする。だから、おそらく自然と「バンドって轟音だよね」っていうのが最初からフォーマットとしてある方たちなのかな。だから自然にこういう音になるんだろうし、結成間もなくデビューってことを考えると、我々世代が聴いていたバンドだとスーパーカーなんかに近いかも。スーパーカーも結成間もなくデビューした形なので。わたくし事で非常に恐縮なんですが、モノブライトもメンバーが固まってから間もなくデビューという形でした。
鮫島 すごい! エリートじゃないですか。
出口 そうなんです(笑)。それはさておき、シンプルな力っていうのは説得力がある。この曲からも、そういう力を感じました。
■「大雪海のカイナ」テレパス/ヨルシカ&「ジュブナイル」Greeeen
■「僕とロボコ」lol /GANG PARADE
鮫島 最後は「大雪海のカイナ」。これはOPとEDをあわせて1本でお願いしたいと思います! OPはヨルシカ「テレパス」で、EDはGreeeenの「ジュブナイル」。
出口 そういうやり方があるのか(笑)。
鮫島 どっちも1曲ずつ推せるくらい破壊力があるんですが、ここはあえてセットで。「カイナ」というアニメ自体がずっと不穏な空気をまとっているんです。見たことのない世界で、虫を食べたり、高い木から雪の海に飛び込んでいったり、人が死んでいったりするんですが、OPの「テレパス」が非常に静かな曲なんです。静が8割、動が2割くらい。OPでこんなに心を掻き立てられない、不穏なアニソンはないなと。いっぽうED「ジュブナイル」は底抜けに希望にあふれている曲なんです。「大雪海のカイナ」というアニメは不穏な空気をまとっているけど、きっと希望に向かっていく物語に違いない、だから次回も見ようという気になれるんです。OPもEDも本編も全部ひっくるめて、ちょうど気持ちのいい作品だと思うので、丸ごと1本で紹介させていただきました。
出口 ヨルシカはここ1年でどんどん変わってきたという印象があります。内に向かっていくというか。もっと今っぽい、新しい世代のバンドという印象だったんですが、そこからどんどん抜け出してる。すごく大人になるじゃないけど、成熟していくというか。GreeeenのEDは天才的だなと思った。Greeeenの音!って。
鮫島 Greeeenはずっと変わらない。ほんとにエバーグリーン。
出口 2000年代初頭の、あの感じというのがすごく感じられる曲。今回聴いた時に、まったく印象が変わらなかったから、あの時代の音楽シーンの空気全体を作っていたのは、確実にGreeeenの音だったんだなと改めて感じました。
鮫島 これでEDも暗かったら、ちょっと観れませんでしたね。辛いし、暗いし、悲しいし、怖いし。本編だけでなくOP、EDもあわせていい演出になっています。出口さんの3曲目は?
出口 「僕とロボコ」から、GANG PARADEの「lol」です。曲もすごくいいんですけど、今クール全体を見た時に、一時期多かったアイドルのアニソンがすごい減ってるなと思ったんです。今期はほかにフィロソフィーのダンスが活躍されていますが。
鮫島 ほかの純情のアフィリアとか。DIALOGUE+とかは声優アイドルですよね。
出口 声優アイドル的な活動をする人はいるんだけど、一時期アニソンに多くかかわっていたアイドルたちが今は少なくなってるなと。ほかのジャンルで活躍されてたりするものの、一時期のブームみたいな頃から比べるとちょっと縮小傾向にあるのかなという中で、まだまだど真ん中で頑張っている人はいるんだなという感じはしたし、今、日本でアイドルというと坂道シリーズが代表されるけど、もっと意図的に「自分たちがこうだ」とか牙をむく感じや生き方が、今の時代におけるアイドルなんじゃないかと思って、そこがカッコイイですよね。曲も最初はすごく悪い音なのに、サビになると急にポップでキャッチ―できれいな、いわゆる坂道系っぽい曲になる (笑)。その落差を、意図的に作ってるんだとしたら恐ろしくもありますが、戦っている感じがすごいあるなと。「僕とロボコ」っていう組み合わせがまたね(笑)。
鮫島 所属事務所のWACKのアイドルって、けっこうアニソンを歌ってますよね。BiSHだと「ゴジラ S.P <シンギュラポイント>」とか「キングダム」をやっていたから、直系といえば直系なので、同じマインドはあると思います。アニソンとWACKアイドルの組み合わせって合っているのかなと思いますね。
こうやって今期のアニソンを振り返ってみると、勢力図がまた変わってきているような気もします。声優さんももちろん多いんですけど、だんだん一般アーティストの進出が目立っているように思いますね。私がピックアップしているのがたまたまそうだからなのかもしれませんが、一時期よりも声優さんのアニソンも減ってるような。もちろん多いは多いんですが。
出口 「とんでもスキルで異世界放浪メシ」の「贅沢な匙」(Van de Shop)も、ジャンルで言ったらオーイシマサヨシさんに近い感じですよね。マハラージャンさんもそうだけど、今はオーイシマサヨシさんが広げた現在のアニソンのフォーマットの中で、次の世代がどういう音を出すのかっていうところになっているのかなと。次の世代の解釈で新たなアニソンが作られているという時代だと思います。
鮫島 その最前線にオーイシマサヨシさん本人とかOfficial髭男dismがいるのかなという気がします。そのいっぽうで、「犬になったら好きな人に拾われた。」の「逆境☆不惑☆フラクション」があるわけじゃないですか。橋本みゆきさんとか榊原ゆいさんら豪華メンバーが勢ぞろいの。
出口 キャリアと人数でぶん殴りにくる感じがいいですよね。
鮫島 歌い手のそんな使い方、見たことがないですよね(笑)。
出口 もっとやってほしいですよね、夢があるからね。
鮫島 アニメも「ザ・オタクのアニメ」って感じで最高! こういう曲って、全員そろってライブやれるのかな(笑)。こういう曲もあったりして、今シーズンは群雄割拠という感じですね。このアニソンシーンが、年末に向かって、どういう流れになっていくか楽しみです。オーイシマサヨシさんも、男性アニソンシンガーが絶滅危惧種だからがんばりたいって言ってましたね。「チェンソーマン」にアニソンシンガーが入っていけないって。
出口 そこの見方は、実際にやられている方の切実な視点ですよね。言ったら、あそこは一番熱い人たちが話題作に集まったってことだもんね。
鮫島 オーイシさんも、自分ももともとは外様だと言っていましたけどね。だから純然たるアニソンシンガーにも期待したいですね。
出口 アニソンシンガーって定義が難しくなってきたのかな。その中で、今期あげたいアニソンシンガーがひとりいて、それがMindaRyn(マイダリン)。彼女はもともとタイのYouTuberで、アニソンが好きでカバーしたりしてて、いよいよ自身がアニソンシンガーと名乗ってデビューした方です。女性はアニソンシンガーと言い切る強さがある方が多い印象があって、それをひとつの自分の柱としているのは大きいなと思います。
いっぽうで男性はこれもなかなか難しい話ではあるんだけど、水木一郎アニキみたいな生き方は見習わないといけない。引き継がないといけないと思うけど、そのポジションは誰がなるのかなと思う。
鮫島 個人的には、オーイシマサヨシさんになってほしいなあ。でも、確かにそういう人たちにももっともっとがんばっていただけたら素敵ですよね。……ところで、この連載のタイトルはもう決まってるんですか?
出口 まだなんです。だからこの後タイトルを決める会議が始まります。
鮫島 実はもう、僕アイデアがあるんですよ。「しゃべる!アニソン」。
出口 あ、いいじゃないですか。悪くない! ありがとうございます。
鮫島 早い! やったー! 決まった!
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