【ガンプラを手軽にカッコよく仕上げよう!】今さら聞けない「スミ入れペン」入門&おススメアイテム集!【The工具道!第13回】
こんにちは、カリヤスです! 「The工具道!」第13回となる今回は、GSIクレオスより発売中のスミ入れペン(ガンダムマーカー)をご紹介&レビューしたいと思います!
だって、モールドに沿ってツーッてスミがどんどん広がっていく感じがたまらないじゃないですか~!
え? スミ入れをしたことがないからよくわからないって? それはもったいない!
塗装した状態の作品はもちろん、素組み無塗装状態のガンプラでも、スミ入れするだけで一気に作品が引き締まってカッコよくなるので、今すぐトライしてみましょう!
そもそもスミ入れって?
スミ入れは、キットのモールド(凹部分)に黒や茶色などの暗い色の塗料(スミ)を流し込むことによって、陰影を演出して作品を立体的にする技法です。塗料の伸びがよく、乾燥後も溶剤で溶かせる油彩やエナメル系の塗料を使うことが多いですが、水性塗料を使うこともできます。
キットそのままの状態(左)と、スミ入れした状態(右)。こんなにも立体感に差が出るのだ!
初めてのスミ入れなら、スミ入れペンを使おう!
本格的にスミ入れをするなら、エナメル塗料や油彩を溶剤で希釈して、筆で流し込む必要があるのですが、それはちょっと面倒だな……なんて思ってしまう方も多いと思います。そんな方にオススメなのが、Mr.ホビーから展開中の「ガンダムマーカー スミ入れペン」。難しい知識や技術は不要、複数のタイプをパーツに合わせて使い分けるだけで楽しく、お手軽にスミ入れできちゃいますよ!
模型店や画材店に行けば、スミ入れに最適な塗料や筆など、さまざまなツールが売られている。レベルアップしたら、ぜひ買ってみよう!
スミ入れペンにもいろいろある!
スミ入れペンには、「極細ペン先タイプ(油性)」、「流し込みタイプ(油性)」、「ふでペンタイプ(水性) 」、「スミ入れペンSHARP」の4種類があり、それぞれ使い心地が違うので、自分の製作スタイルやパーツに合ったタイプを使用するのがオススメです。
以下に、最初に覚えておくべき基本知識をまとめておきます。
<油性と水性の違い>
・油性……乾燥速度が早く、発色が強い。塗装したパーツやメッキパーツの上から使用すると、下地を溶かしてしまうので、素組みで無塗装の状態でのみ使用可能。
・水性……油性に比べて乾燥速度が少し遅く、発色も少し穏やか。 塗装したパーツやメッキパーツの上から使用しても下地を溶かさないので、どんな状態でもスミ入れ可能。
あわてず、注意書きをよく読んでから使用しよう
<カラーの使い分け>
スミ入れでよく使われるのが、ブラック、グレー、ブラウンの3色。それぞれ合う色があり、
・ブラック……どのパーツにも合う基本のカラーだが、とりわけ青やグレーなどの濃い色のパーツによく合う。立体的でシャープな印象に仕上がる。
・グレー……白や淡い色のパーツによく合う。ブラックよりも、あっさりとした印象に仕上がる。
・ブラウン……赤、オレンジ、金色のパーツによく合う。ブラック、グレーとはまた違った、味のある雰囲気になる。
といった具合です。もちろん、キット全体を同じ色でスミ入れしてもよいですが、パーツごとに使い分けるとよりきれいに仕上がるでしょう。
<修整する方法は?>
スミ入れしていてハミ出てしまったインクは、乾燥前なら綿棒やティッシュで簡単に拭き取り可能です(多少なら指でも拭き取れます)。乾燥してしまった場合は、消しゴムやメラミンスポンジなどでこするか、専用の「消しペン」( 税込275円)を使うことできれいに元に戻すことができます(詳細は後述)。
ハミ出たインクを消せる消しペン。溶解力が強いため、塗装したパーツやメッキパーツに使うと下地が溶けるので注意しよう
各タイプ解説
以下に、スミ入れペン各タイプごとの特徴を解説していきます(価格は全て税込表記)。各タイプを使用中の風景も、紹介した順に3分程度の動画にまとめたので、ぜひチェックしてみてください!
1 極細ペン先タイプ(油性)
ブラック、グレー、ブラウンの全3種。価格はブラックが275円、グレーとブラウンが220円。
モールドに沿ってなぞるだけで、気軽にスミ入れできるのが極細ペン先タイプ。その名の通り、細いモールドにスミ入れするのにピッタリです。
今回はグレーを使用しました。ほどよいグレー感がいいですね。
2 流し込みタイプ(油性)
単体での販売はブラック、グレー、ブラウンの全3種。価格はどれも275円。
いわゆる、毛細管現象を利用してスミ入れできるタイプ。ペン先を紙などにノックしてインクで湿らせたら、モールドに軽くペン先を当てるだけで、ツーッと気持ちよくスミがモールドに流れ込こんでいきます。この感覚は、病みつきになること必至!
ただ、スミの流動性がとても高いゆえに、意図せずにパーツの合わせ目部分にもスミが流れてしまうことがあるので、流したいモールドにのみスミが流れ込むように慎重に作業しましょう!
今回はブラウンを使用してみました。ちなみに、グレー、ブラウン、ブルー、オリーブ、消しペンの6本がセットになった「ガンダムマーカー流し込みスミ入れペンセット」も1,650円で発売中ですので、こちらもぜひチェックしてみてくださいね!
3 ふでペンタイプ(水性)
ブラック、グレーの全2種。価格はブラックが275円、グレーが220円。
ペン先が筆になっているのでタッチがやわらかく、太めのモールドを塗りつぶしたり、細かい彫刻部分にもスミ入れが可能。水性なのでインクも落としやすく、モールドが密集している部分を大雑把に塗りつぶした後に、凸部分を一気に拭き取ることも可能ですよ!
今回はブラックを使用してみました。油性よりもインクが薄いので、作業中にハミ出しても気軽に指で拭き取れて便利です。
4 スミ入れペンSHARP
ペン本体の価格は660円、専用替え芯は165円。カラーは1色のみ。
シャーペンタイプのスミ入れペンで、0.3mmの極細芯を使うことで、凹モールドにスムーズにスミ入れが可能。専用替え芯もありますし、はみ出た個所を消しゴムで簡単に取り除けるのが嬉しいですね!
鉛筆で例えると、HB~Bぐらいの濃さでしょうか。発色も良好、インクを使用していないので、シミなどができないのも嬉しいです。通常のシャーペン同様、芯を長く出しすぎて折ってしまわないよう注意が必要です!
動画で見たい方はこちらからどうぞ!
また、動画最後には各タイプのスミ入れペンでプラパーツに線を描き、乾燥後にメラミンスポンジ、消しゴム、消しペンを使ってどのぐらいスミを落とせるか実験もしてみましたが、やはり消しペンの溶解力は圧倒的でした!
ただ、消しペンだけだと多少シミが残ってしまったので(油性のインクはシミが残りやすいです)、消しペン→消しゴム→メラミンスポンジという順番で使用してみたところ、ほとんど元通りになりました。余計な部分に付着したスミを落とす場合は、状況に応じてツールをうまく組み合わせてみると良いでしょう。
完成品にスミ入れしてみた
最後に、食玩の「機動戦士ガンダムGフレーム」デュエルガンダムにスミ入れしてみました!
通常状態で組み立て、無塗装状態。そのままでも十分かっこいいのですが……
白いパーツはグレー、青いパーツはブラック、オレンジのパーツはブラウンでスミ入れしてみました。
スミ入れ完了!
今回は全体的にあっさり、くどくなりすぎないように気を付けてスミ入れしてみました。
パーツの色に合わせて使用する色を変えたので、メリハリがついた感じがしますね。
さて、いかがでしたでしょうか?
まずは試しに何本か買ってみて、スミ入れに慣れてきたら徐々に買い足していくのがオススメです。楽しくスミ入れして、ワンランク上の作品を完成させちゃいましょう!
それでは、またお会いしましょう~♪
<ライタープロフィール>
Kariyasu☆(カリヤス)
エンタメ、ホビー系ライター。模型、ジオラマ、フィギュアなどが大好物で、プラモデルやミニチュアの作例のほか、工具レビューや各種取材を担当。ガンプラにエナメル系塗料でジャブジャブにウォッシングして、ボロボロにしてしまった経験あり。
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