みんなの太陽になりたい! 内田真礼が初のライブハウスツアー「UCHIDA MAAYA Zepp Tour 2019 『we are here』」を熱さと一体感の中で完走!

内田真礼さんの自身初となるライブハウスツアー「UCHIDA MAAYA Zepp Tour 2019 『we are here』」。名古屋を皮切りに全国5都市を巡ってきたツアーのファイナル公演が、2019年12月16日(月)にZepp Tokyoにて開催された。

10月にリリースされた2ndミニアルバム「you are here」を引っさげて行われた今回のツアー。ファイナル公演のステージにはツアーを通じて自信と希望を得た内田さんの姿があり、その抜群のパフォーマンスは熱さと楽しさがあふれるものだった。

ちなみに、今回のツアーはペンライトの持ち込みが禁止であり、代わりに物販ではバングルライト(光るリストバンド)を販売。実際にライブを見て感じたのは、ペンライトを持たないことによるクラップのボリュームとツアーで磨き上げられた一体感だ。まさに“みんな”がこの場所で最高のライブを作り上げていた。

クラップと歓声が響く灼熱の会場にビッグウェーブ!

紗幕にシルエットが映し出されると、会場には期待のクラップが鳴り響く。MAAYA BANDのメンバーと内田さんが順に紹介されていき、オープニングナンバー「波乗りキャリーオン」でツアーファイナルはスタートした。

観客たちは縦ノリで腕をかかげ、いきなり熱気は急上昇。そんな会場で冬の寒さを吹き飛ばす熱い歌声を響かせた内田さんは、エレガントさとアクティブさを両立させた白い衣装がよく似合う。ステージを駆けまわり、彼女の合図に合わせて会場には幾重もの波(ウェーブ)が起こっていた。

続く「Smiling Spiral」でボルテージはさらにアップ。胸躍るリズムに内田さんの軽快な歌声がマッチし、今度は会場前方から後方へとウェーブが。これでもかの歓声が降り注ぎ、冒頭からラストスパートのような楽しさ満点のステージが繰り広げられていった。

改めて挨拶をした内田さんは、「一緒に『we are here』を作り上げて行きましょう!」と叫び、今度はガーリーさをプラスして「Girl is fun」を披露。アーバンでオシャレな雰囲気の中、足を蹴りあげたりする仕草や跳ねるような動きには歌の主人公である女の子の気持ちが表れていた。

さらに、「Flag Ship」ではお立ち台を使ってノリノリで歌い、高揚感たっぷりのパフォーマンス。「Applause」ではダンサーが登場して彩りを添えていく。ライブを重ねるごとに安定感とすごみが増す内田さんの歌声を軸として、ダンス、演奏、観客の歓声やクラップ、すべてが融合された空間は楽しさいっぱいだ。

MCで「今日はビッグウェーブが起きていました」などと、歌ってきた曲を振り返った内田さん。「あおり倒して、あおり倒して、はっ倒そうと思っていますからね!」と、冗談っぽく不敵な笑みを浮かべる。

そして、MAAYAバンドメンバーである山本陽介さんが作曲したかわいらしいポップチューン「キミ行きEXPRESS」を披露。軽快なテンポに乗せて歌う内田さんは、観客の声が本当に嬉しそう。「鼓動エスカレーション」では、今度はダンサー4人とともに魅せるステージングで、観客をどんどん引き込んでいく。

みんなを休ませる気は全くない!と言わんばかりに「ギミー!レボリューション」へ。歓声やコールも完全に演出のひとつとなった空間は、心地のいい熱さだ。内田さんも笑顔で歌い続け、観客と気持ちがひとつになっていった。



自信と希望とこれからの道のり、すべて詰まったステージ

ダンサーによるダンスパフォーマンスをはさみ、今度は黒の衣装にチェンジした内田さんが再登場。ここからはスタイリッシュあるいは、シックなナンバーなどで、また違った魅力を見せていった。

「TickTack…Bomb」では会場にシャボン玉が飛び、お立ち台に腰かけたりしながら大人の魅力でみんなを虜に。スモークが焚かれ幻想的な雰囲気に包まれた「05:00AM」では、椅子に腰かけて歌う姿、やさしいジャジーなピアノの音色、アカペラのように響かせる美声が、雰囲気たっぷりのステージを作り上げていく。


今度は花束を手にして、気持ちを届けるように「あの人に会いたい」を歌い上げる。バラードでは彼女の包容力のある歌声がよりダイレクトに心に届き、時にオシャレに、時にふわっと包み込むように紡がれていった。

MCではバンドメンバーをいじりつつ、「内田!」「真礼!」というコール&レスポンスで楽しむ内田さんと観客たち。会場のみんなに「真礼」と呼ばれて、内田さんは嬉しそうな表情を浮かべていた。

ライブはあっという間にラストスパートへ突入。「からっぽカプセル」でさらに気合全開のステージを見せる。曲中には観客に向けてスモークを発射して楽しむ場面もあり、はちゃめちゃに盛り上がる感もライブならではだ。

ミラーボールが輝き、その名の通り会場をダンスフロアへと変化させたのは「モラトリアムダンスフロア」。低音をきかせた歌声もカッコよく、曲の中でいろいろな表情を見せていく。「ロマンティックダンサー」では観客も一緒になって踊り、内田さんが「みんなの声聞かせてください!」と叫ぶと熱い声が会場にこだました。

「セツナ Ring a Bell」での鏡を使った演出も面白い。内田さんの斜め後方に鏡を置いて奥行きのある空間を作り上げたかと思えば、鏡を地面に置いて光をVの字に反射させるなど、アイデアに驚かされる。内田さん自身も体を折り曲げたり膝をついて倒れこむように歌ったりと、全身で気持ちを表現。そして、ハイスピードで激アツなナンバー「共鳴レゾンデートル」で、ギアをMAXにあげてブースト点火。熱さが濁流となって襲うような魂のステージングは圧巻だった。

「共鳴できました?」と呼びかけた内田さんは、MCで今の率直な思いを語る。今回のツアーを最初はやりきれるか不安もあったこと、でも大きな達成感とともに繋いできたことで、このファイナルは自信と希望とこれからの道のり、すべて詰まった公演になったこと……そうした思いを晴れやかな表情で口に。さらに、日々の生活の中で大変な時は自分にもあると語る内田さんは、それは見せないようにしているという。「私は太陽でいたいから」とパッと顔を輝かせた彼女は、今後も声優として声をあてることでみんなにパワーを与えたいと意気込んでいた。

そして、本編ラストは「Seasons Come, Seasons Go」を披露。会場に広がる内田さんの思いが詰まった歌声。それを受けとめて一緒にライブを作り上げる観客たち。気持ちがあふれんばかりのロングトーンは印象的で、内田さんが腕を広げてマイクを向けると大合唱が会場に響き渡り、みんなの心がひとつになっていた。

目標だった横浜アリーナ単独公演決定!

アンコールを求める真礼コール。それに応えて再登場すると、「take you take me BANDWAGON」で元気で熱いアンコールのステージを繰り広げる。かけ声、ジャンプ、クラップと、楽しさゲージが振り切れんばかりの大盛り上がりだ。そのまま、爽やかさのあるメロディに乗せて「高鳴りのソルフェージュ」を披露する内田さん。ステージを移動しながらひとりひとりの顔を見ながら歌う彼女は、ステップも軽快で本当に楽しそう。

もう一度感謝の気持ちを述べる内田さんは、とても大きな思い出が更新できたと嬉しそうにしつつ、「いつだってここがスタートなんだよ。だからがんばります!」と意気込みを口にする。そんな彼女から、2020年3月18日に10枚目のシングルがリリースされると嬉しいお知らせが。

さらに、2020年7月5日には横浜アリーナでワンマンライブをすると発表。ずっと横浜アリーナを目標にしてきたという内田さんの目には、嬉しさで涙が浮かぶ。そして、来年も止まらないという気持ちも込めて「Step to Next Star!!」を披露。両手を広げてくるくる回る彼女は、とても晴れやかな表情だった。

ツアーのオーラスは「youthful beautiful」。ライブ前半での宣言通り、最後の最後まであおりまくり、未来に向かってともに進んでいくファンと一緒に盛り上がる内田さん。そのやり切った表情が、今回のツアーの充実度、一歩も二歩も成長したことを物語っていた。

(取材・文/千葉研一)

【セットリスト】

01. 波乗りキャリーオン

02. Smiling Spiral

03. Girl is fun

04. Flag Ship

05. Applause

06. キミ行きEXPRESS

07. 鼓動エスカレーション

08. ギミー!レボリューション

09. TickTack…Bomb

10. 05:00AM

11. あの人に会いたい

12. からっぽカプセル

13. モラトリアムダンスフロア

14. ロマンティックダンサー

15. セツナ Ring a Bell

16. 共鳴レゾンデートル

17. Seasons Come, Seasons Go

<ENCORE>

EN01. take you take me BANDWAGON

EN02. 高鳴りのソルフェージュ

EN03. Step to Next Star!!

EN04. youthful beautiful

おすすめ記事