アニメライターが選ぶ、2019年春アニメ総括レビュー!「八月のシンデレラナイン」「リラックマとカオルさん」など、5作品を紹介!!【アニメコラム】
最終回を迎えた2019年春アニメを総括レビュー。人気スマートフォンゲームをアニメ化「八月のシンデレラナイン」、Netflix配信のコマ撮りアニメ「リラックマとカオルさん」、SFお伊勢参り「RobiHachi」、「少年マガジンエッジ」連載のラブコメが原作「みだらな青ちゃんは勉強ができない」、バーチャルYouTuberドラマ「四月一日さん家の」の5本をピックアップしました。
野球が大好きな少女・有原翼が、女子硬式野球部のメンバーを募集するシーンから始まる本作。野球部が存在しない市立里ヶ浜高校にはグローブやボールなどの備品はなく、グラウンドは雑草だらけ。そもそも部員が足りないので、子どもたちと一緒に即席の三角ベースで遊ぶしかない。そんな状況にもかかわらず試合中の翼が笑顔を絶やさないのは、「八月のシンデレラナイン」は野球ができることの素晴らしさを描いているからだ。
それは「公の場から一度は消滅した」と語られる女子野球をテーマにしたことと無縁ではないだろう。各話のサブタイトルには、人種差別と戦いながら野球に身を投じたジャッキー・ロビンソンや、難病によって引退を余儀なくされたルー・ゲーリッグの言葉が記されているのも印象的である。本編では初心者が初めてフライを捕り、ヒットを打ったときの喜びがていねいに表現されている。野球が少しずつ上手くなっていく彼女たちを見ていると、久々に草野球に出かけたくなってくる。
人気キャラクター・リラックマのコマ撮りアニメーションシリーズ。都内で働くOLのカオルさんが、なぜか家に住み着いてしまったリラックマと過ごす1年間を描く。リラックマのかわいらしいビジュアルとは裏腹に、カオルさんの日常は意外にシビア。花見の約束をドタキャンされてヤケ酒をあおったり、合コンに誘われなかった自分を変えるため怪しげなキノコの力を借りようとしたりと、独り身の悲哀が他人事に思えない。言葉を喋らないリラックマ相手に愚痴る姿からは何やら不穏な空気を感じる。
アニメーション制作は「どーもくん」でお馴染みのドワーフが担当。リラックマが歩くと背中のチャックがポニーテールのように左右に揺れるなど、細部までこだわりが詰め込まれている。「モリモリ島のモーグとペロル」の見どころだった料理も健在で、卵焼き、お団子、たい焼き、ホットケーキとどれも美味しそう。7月31日にスタートする展覧会「リラックマとカオルさん展」も楽しみだ。
「こちら葛飾区亀有公園前派出所」や「銀魂」など長期シリーズに携わった高松信司監督のオリジナルタイトル。超光速航行が可能になった近未来を舞台に、幸せになれるパワースポット・イセカンダルを目指してロビー・ヤージとハッチ・キタが宇宙旅行へ出発。さまざまな惑星で騒動を巻き起こしていく。
本作の下敷きは江戸時代の滑稽本「弥次喜多」こと「東海道中膝栗毛」。序盤は火星や冥王星を訪れていたが、途中から小田原や箱根、浜松など東海道の宿場をモデルにした惑星が登場。太陽系を脱出するとむしろ地球に近付くというデタラメさが面白い。本編はイセカンダルのキャンペーンCMから始まっており、テレビの雑多な雰囲気も巧みに取り込んだ。とくに主人公たちが操縦する巨大ロボット・ヒザクリガーは、スタンダードサイズの白黒OPアニメや串田アキラが熱唱する挿入歌まで流れ出すほど。「イ~セカンダル 行こう♪」と繰り返すだけのCMソングもやけに中毒性が高い。
有名国立大学を目指している女子高生・堀江青が、クラスメイトのイケメン・木嶋拓海に告白されてしまうドタバタラブコメディ。官能小説家を父に持つ青ちゃんは恋愛経験はないものの性知識だけは豊富。男を性欲の塊としてしか見ていなかったが、意外に純情で真面目な木嶋の相手をしている内にエロ妄想を炸裂させていく。メインキャストの間で卑猥な単語が飛び交う様子には、むしろ爽やかささえ感じてしまう。
注目は父・花咲役の津田健次郎。二頭身というキャラクターゆえに普段は高めの声だが、エロワードを発するときはやたらセクシーな声色に変化する。第8話では2つのボイスを使い分けての猥歌を披露しており、決して忘れられない役柄となった。
バーチャルYouTuberが俳優にチャレンジするという試みが注目を集めた3DCGアニメーション。両親を亡くした四月一日三姉妹の日常を描いており、物語のすべてが家の中で展開するシチュエーションコメディを採用。テレビ東京の深夜枠「ドラマ25」でオンエアされたため、アニメではなくドラマの扱いであり、HDDレコーダーでもドラマとして分類されている。
各話によって特色が異なっており、ミステリー仕立ての回もあれば、全編にわたって漫才をする回もあるなどバラエティ豊か。恋愛にまつわるエピソードが多いのも印象的だ。物語の舞台である四月一日家も、やけに本や絵画が置いてあったり、ルンバが走っていたりとユニークな作りで、彼女たちが住む家そのものにも愛着が湧いてくる一作。
(文・高橋克則)
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