「アキバ総研アニメ映画大賞2019」投票結果発表! アキバ総研ユーザーが選んだ2019年ベストワン映画は・・・!?
2019年12月30日~2020年1月13日の期間で行われていた、アキバ総研公式投票企画「年間ベストアニメ映画を決めよう! アキバ総研アニメ映画大賞2019」だが、その投票結果をお知らせしよう。
以下が、投票の多かった順番のベスト10作品となる。はたして皆さんが投票したアニメ映画はベスト10に入っているだろうか。
1位:「ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow」 12500票
2位:「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」 12222票
3位:「薄暮」 7739票
4位:「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -」 4574票
5位:「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」 2753票
6位:「この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説」 1924票
7位:「HELLO WORLD」 1530票
8位:「天気の子」 1120票
9位:「劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~」 963票
10位:「劇場版 幼女戦記」 928票
各作品について説明する前に、今回の投票では、多くの票が、1位と2位、2つの作品に集中したことをまずはお断りしておきたい。一般的にはこうした投票結果になることは珍しいので、多くの組織票が動いたものと見られるが、結果としては、白熱した一騎打ちという形になった。
そのデッドヒートを制して、堂々1位の座に輝いたのは、2019年1月に公開された「ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow」だった。「ラブライブ!」シリーズのヒートアップしている人気ぶりについては今さら語ることもないだろうが、本作も封切りとともに多くのラブライバーが映画館に文字通り駆けつけ、興行収入10億円を超えるヒットとなった(それでも前作「ラブライブ!The School Idol Movie」の興行収入が22億円を超えたことを考えると、少なめではあるが)。今回の投票でも、多くのラブライバーの組織票が入った結果、12500票という大量票を集めての堂々No.1となった形だ。この「ラブライブ!」旋風は一体いつまで続くのだろうか。なんともすごいお化けコンテンツである。
この「ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow」とのデッドヒートの相手となったのは、2019年8月に夏休み映画として公開された「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」だった。獲得した票数は12222票というから、お化けコンテンツとも言える「ラブライブ!」相手に、堂々の立ち回りだったと言えるだろう。本作は言うまでもなく、シリーズを通じて今なおメガヒットを飛ばし続けている国産RPGの大作「ドラゴンクエスト」の世界を3DCGで再現した意欲的な作品。特に、ファンの間でもいまだに、誰と結婚するべきかで意見が分かれ続けている「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」のストーリーを再現した作品として大きな話題を呼んだ。興行収入的には14億円程度とやや伸び悩んだようだが、本投票においては多くの組織票を集め、堂々の2位という結果になっている。
というわけで、上記2作品の投票数が突出するという結果になったが、3位以下の作品についても詳しく見ていこう。
まず3位に入った「薄暮(はくぼ)」だが、「ヤマカン」こと山本寛監督の手によるオリジナル作品だ。同監督が手がけたショートアニメ「blossom」、大ヒットとなったアイドルアニメ「Wake Up, Girls!」に続く「東北三部作」の最終章という位置づけの作品で、2019年6月に劇場公開された。何かと話題の耐えない山本監督だが、本作の制作にあたっては、クラウドファンディングを使って制作費を集めたことや、たび重なる制作遅延などでも話題を呼んだ。ストーリーは、東北大震災を経た福島県いわき市を舞台にした青春物語。上映された映画館が限られていたこともあり、実際に劇場に脚を運んだ人は限られると思われるが、アニメファンからも一定の評価を得た作品といえる。
続く4位には、京都アニメーション制作の「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -」がランクインした。まだ記憶に新しいが、9月の本作の上映直前に、京都アニメーションの社屋が放火されるという痛ましい事件が起こり、本作の制作に携わったスタッフの中にも犠牲者が出てしまった。もともとTVシリーズも高い評価を得ていた作品ではあったが、この事件を受け、多くのアニメファンが劇場に脚を運んだものと思われる。映画サイトでの評価も非常に高く、ある意味で、昨年2019年を代表するような作品となった。なお、同じ京都アニメーション作品としては、4月に公開された「劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~」も9位にランクインしている。
5位には、6月に公開された「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」がランクイン。意外な作品と思われるかもしれないが、実は映画としての評価は非常に高い本作。この前年にTVアニメとして放送された「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」の続編ともいえる作品だ。元々複雑な伏線が張り巡らされたラノベ作品を原作としているため、TVアニメシリーズではなかなか回収できなかったさまざまな謎を、本作では見事に回収。ストーリー的にもかなり重いテーマを扱っており、涙腺崩壊した人も続出したという良作だ。
6位は、11月に公開された「この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説」。人気のTVアニメ「このすば」のオリジナル劇場作品となる。アニメーション制作がTV版のスタジオディーンからJ.C.STAFFに変わったが、そのほかのメインスタッフはほぼそのまま続投。TV版の勢いをそのままに、大いに笑えて、大いに泣ける作品に仕上げた。
7位の「HELLO WORLD」は、人気アニメ映画「サマーウォーズ」で助監督を務め、「劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-」で監督を務めた伊藤智彦監督によるオリジナル劇場版アニメ。近未来の京都を舞台にしたSF青春ラブストーリーで、ある意味では、8位となった新海誠監督の話題作「天気の子」のよきライバルとも言える。
その「天気の子」は、新海監督の前作「君の名は」に引き続き大ヒットとなり、興行収入は140億円を超え、2019年の国内映画ではNo.1の人気作となった。本投票では8位とランキング的にはややふるわない結果となったが、押しも押されぬ2019年を代表するアニメ映画と言っていい存在だろう。
最後に、10位にランクインした「劇場版 幼女戦記」は、2017年に放送され大きな人気を呼んだTV版「幼女戦記」の続編となる完全オリジナル作品。メインスタッフもTV版のスタッフがそのまま続投する形となり、TV版と同様、迫力満点の圧巻のバトルシーンを大画面で繰り広げるなど、高い評価を得た。
以上、ベスト10にランクインした2019年を代表するアニメ映画の顔ぶれを見てきたが、いかがだったろうか。2019年も、アニメ映画は非常に豊作な1年となり、「天気の子」や「名探偵コナン 紺青の拳」などのメガヒット作をはじめとして、多くのヒット作が誕生した。なかには興行的にはふるわない作品もあったが、それでも評価の高い作品や、印象に残った作品も少なくなかった。皆さんの観てよかった作品はいったい何位になったであろうか。11位以下の結果も合わせてご覧いただければ幸いだ。
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