組んでよし! 変形させてよし! 飾ってよし! のおもしろカッコいい「PLAMAX龍王丸」を作ってみた!【声優・泰勇気の週末プラモ! 第11回】

社会人ともなると忙しい毎日の中で積みプラが増えてしまいがち……。そんなあなたに代わって、ロボット&プラモデル大好き声優の泰勇気がプラモデル製作に挑戦するのが、この連載!

コンセプトは「忙しい社会人でも、週末の休みを使えばここまでできちゃうよ」。ルールは素組みで、1~2日の制作期間の2点のみ! この連載を読めば、きっとあなたの作ってみたいプラモデルと出会えるはずだ。

というわけで、「声優・泰勇気の週末プラモ!」第11回スタート!

第11回 PLAMAX龍王丸

今回はマックスファクトリーさんのPLAMAXシリーズ「龍王丸」のご紹介です。
TVアニメ「魔神英雄伝ワタル」に登場するロボットで、小学四年生の主人公・戦部ワタルが学校の授業で作った粘土細工に龍神の魂が宿った魔神(マシン)である龍神丸が、物語の中盤でパワーアップを遂げた姿。アニメ放映当時もタカラ(現タカラトミー)さんよりプラクションシリーズとして可変プラキットが発売されていました。一度バンダイさんから再販された後、再びタカラさんから復刻されましたがそれ以降プラキットは新作も含めて10年以上発売されることはありませんでした。

ところが! その沈黙を破りついにプラキットとして復活!

パッケージは爽やかなイラストに「龍王丸」の文字がビシッと入った抜群のレイアウト。大空へ羽ばたく翼を得たことを象徴するかのようです。

パッケージ側面にはキットの特徴などが紹介されています。


内容はカラフルなランナーがご覧のとおり。ホイルシールとフルカラーの組立説明書が付属。

一部のパーツにはゲート跡が目立たなくなる「アンダーゲート」が採用されているので、最初の頭部を組み立てる項目の説明はよく見ておきましょう。

こちらは額のパーツ。黒いパーツと同じ形状のクリアパーツが付属。選択式となっています。このパーツ、特に塗装派の方は腕の見せどころでしょう。


目にあたるパーツも黒とクリアのパーツが用意されています。これもクリア塗装や電飾などを施す人には嬉しい配慮ですね。今回はお手軽に完成させるので黒いパーツにシールを貼り付けていくことにしました。


シールは上の写真のようにシールをパーツに載せたあと、爪楊枝などでモールドに沿って押さえつけるようにすると立体感が復活します。あまり硬いものを使ったり、力を入れすぎるとシールを破いてしまうので、力加減には注意してください。

頬のダクトもシールで再現。



頭部を組み立てたところです。この配色が塗装なしで再現されます。黄色いパーツも軟質樹脂でないのがありがたいところ。

鳳凰形態の目のシールは、持つところを確保するために、ランナーから切り離す前に貼ってしまいました。

各部位を組み立てたところです。少しずつ形になっていく様子を見ていると、過去に組み立てたプラクションのことも思い出し、今回のキットがプラクションに敬意を表したものであることを感じます。

さぁそれでは叫びましょう。

「パワー全開!! 変身っ! 龍王丸ぅー!!

♪チャ~~ラ~~リ・チャラリラ・チャ~ラ~リラ~~

チャ~~ラララ~~・チャララ~~・・・

♪チャ~ラ~~ラ・ラララララ~~

チャ~ラ~~ラ・チャララララ~~・・・」

「お~~~~~~~ぅ!!」

どうですか!? このスタイリング!! 魔神らしい「おもしろかっこよさ」が体現されています!! 変形ギミックまで搭載しているというのに、なんということだ!! さらには未塗装であることを忘れないでいただきたい。

後姿。背部のプレートも白と黄色の2色で再現。しかも軟質樹脂ではありません!! なぜたびたび「軟質樹脂」にこだわるるのか、ディープなファンの方ならおわかりいただけるかな?

実はプラクション版では可動部分や尖ったパーツにポリパーツが採用されていて、どうしても設定どおりのカラーリングが再現できなかったところがあったのです。ポリパーツなので塗装ができなかったので、当時の少年少女たちはカラーを想像力で補ってきました。それが今回、塗装どころかパーツの色分けできちんと再現されている! 伝わるだろうか、この感動。

上半身。各部の形状はほぼ完璧。頭部のアンテナや後ろに伸びるひさしの形状は特に重要なポイントなのですが、フェイスのシャープな形状と合わせてベストなラインを描き出しています。胸部脇の飛龍拳発射口である丸い部分はシール処理。胸部の勾玉はしっかりと別パーツです。

後ろから。頭部の青い部分も塗装済みパーツとかではなく、別パーツ。

炎龍拳発射口や脇腹のパイプも非常に立体的に造形されています。収納された鳳凰の頭部がチラっと見えるのも、龍王丸の立体物の特徴ですね! 個人的にはこれがしっかり収納されてしまうのは違うんですよ~。

膝と足首、くるぶし内側の黒い部分がシール処理になっています。太ももまでスン!と伸びた膝アーマーがいい感じです。

肩の龍の紋章がシール処理な以外は、パーツの色分けで配色が完全に再現されています。このシールもモールドに沿って爪楊枝などで押さえ込むと立体感が出るのでオススメです。

二の腕や前腕の微妙な曲面もよく再現されています。ここがパキっとした面になってしまうと龍王丸のやさしさや温かみがなくなってしまうので、非常に大事なところなのです。

腕の裏側には、鳳凰の爪が畳まれた形状のパーツが。

そもそもデザイン的に可動は厳しそうなのですが、このサイズのプラキットとしてギリギリ限界まで工夫が施されています。

まず頭部。上下の可動はご覧の通り。

横方向には、このあたりまで動かすことができます。

ポージングや変形で重要な部分でもある肩付近の可動は特に優秀で、まず肩アーマーはご覧のように大きく跳ね上げることができます。

なので、そのまま腕を水平方向に上げるとここまでいきます。
さらに……。

腕部の肩関節を180°回転させることで、

腕をさらに上方向へ上げた状態を再現することができます。

もちろん軸可動による回転可動もバッチリ!

しかもこのキットでは飛龍拳基部も可動するようになっていて、このように外側へ跳ね上げたり……。

回転。

さらには前方向へのスイングまで可能。可動させづらいデザインでありながら、とても面白い可動アレンジが施されています。

肘関節はそのままだとここまでしか曲がりませんが

肘関節をちょいと引き伸ばしてやると

90°ほど曲げることができます。

実は肘関節ブロックは上腕、前腕それぞれに軸接続となっているので、独立して向きを変えることもできます。

なので、肘をこのように外側へ曲げることもできちゃいます。

手首はボールジョイント接続なので、多少のニュアンスを付けることが可能。

脚部付け根は変形の可動も兼ねていることもあり、水平方向におよそ90°まで上がります。

脚部付け根でも若干のロール回転は可能ですが、膝部分に回転軸があるのでこのように大きくハの字立ちさせることもできます。その代わり膝関節は曲がりませんが、スタイル的にはほとんど支障がありません。

前後への可動はこんな感じ。腰周辺に可動の妨げとなるものがないので大きく動かせます。

変形と可動を、少ないパーツで再現している足首。裏から見ると、その構造がわかります。

この構造のおかげで足首の可動はなかなか優秀。ロールはもちろん……

足首の位置も調整可能。

爪先と踵は、若干ですが上にあげることもできます。これで踏ん張りの効いたポーズも取らせることができそうですね。

ワタル「いくよ! 龍王丸!」

龍王丸「おう!」


ということで、続きは次ページで!

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