嵐の中の珍道中! 笑いと感動と愛情いっぱいの「バースデーサバト featuringぺこら(小坂井祐莉絵)&橘芽依(原奈津子)」レポート!

声優の小坂井祐莉絵さん、原奈津子さんのお誕生日をファンのみんなと一緒にお祝いする「バースデーサバト featuringぺこら(小坂井祐莉絵)&橘芽依(原奈津子)」の名古屋編が、2019年7月27日に開催された。

そろって7月6日が誕生日、さらに出身地も同じく愛知県という小坂井さんと原さん。ということで、誕生日当日に開催されたバースデーサバト東京編に続いて、7月27日には2人の故郷・愛知県をめぐるバスツアーとライブイベントの2部構成となる名古屋編が開催された!

タイトルからすでにお察しの通り、このイベントは「邪神ちゃんドロップキック」のイベントでもあるわけだが、同時にキャスト2名のファンイベント的な側面もあり、より彼女たちの素顔に迫れる、ファンにはたまらないイベントとなった。

今回、アキバ総研の邪教徒記者・Aもツアーから同行。いち邪教徒としてツアーを堪能……いや、任務を遂行してまいりました!

台風とともに旅立つ邪教徒たち

ツアー参加者の集合場所は、愛知県の三河安城駅。名古屋駅から在来線で、およそ30分の距離にある駅である。

出発は午前10時30分。30分前にはすでに大勢の邪教徒が集結。これから始まるツアーに対する期待感がそこかしこから感じられるいっぽう、駅を一歩出ればなかなかの大雨。というのも、実はこの日、台風6号「ナーリー」が本州を直撃。ちょうどツアーの真っ最中に、愛知県に最接近するルートを取っていたのである。

嵐の中でのツアーという、まさしく信仰心が試されるハードなシチュエーションなわけだが、それでもどこかのほほんとしている邪教徒たちの肝の座りっぷりはさすが。「まあ、何とかなるか」という気分になってしまう記者Aであった。

小坂井祐莉絵さん

原奈津子さん


ほどなくして小坂井さん、原さんも合流。今回、ツアーを運営するJR東海ツアーズさんの添乗員スタイルで登場するお2人に俄然テンションが上がる一同! 似合ってる! かわいい!

おふたりは2台のバスにそれぞれ分乗。移動中のバス内で、ゆかりの場所や地元の魅力についてたっぷり語ってくれるとのこと。

というわけで、記者Aは原さんのバスに同乗。バースデーサバト名古屋編、はじまりはじまり~!

原さんゆかりのフランス食堂で、レアな資料とご対面!

最初の目的地は、原さんが地元でアイドルとして活動していた時期に、5年ほどアルバイトをしていたというフランス食堂「ここりこ」だ。

住宅街の中に突如出現するおしゃれな佇まいの店内では、マスターみずから邪教徒たちをお出迎え。原さん、小坂井さんもアルバイトスタッフの制服に着替えて、できたてのキッシュを邪教徒たちにプレゼントというおもてなし。

さらにマスターは、この日のために当時の原さんのグッズの展示コーナーを作ってくれていたというから、たまらない。若かりし頃の原さんのビジュアルに、驚くやら感動するやらのツアー一行。

原さん自身もすっかり感激した様子で、当時を懐かしんでいた。

笑顔の素敵なマスター

次の目的地への移動に際し、ここでバスに同乗する添乗員さんがバトンタッチ。今度は、記者Aの乗るバスに小坂井さんが乗車することに。小坂井さんも邪教徒たちと一緒に車内でキッシュを実食したのだが、あまりのおいしさに、ついぺこらの声になってしまう一幕も。サービス精神あふれる小坂井さんに、車内は大いに盛り上がった。

「なんてバスツアーだ!」雨の中での記念撮影

次は、「花とみどりのメルヘンの里」こと堀内公園。ここは有料の遊具施設などもあり、ちょっとした遊園地気分で楽しめる地元民の憩いの場所……なのだが、ますます雨足は激しさを増し、とても楽しくアウトドアを楽しめるような状況ではなくなってきた。


しかし、なぜかハイテンションになってきた一同は、「とりあえず記念写真だけ撮っていこう!」と一致団結。バスを飛び出し、風雨にさらされながらハイチーズ!

誰が言い出したのか、「なんてバスツアーだ!」を合言葉に、妙な一体感が生まれつつあった。

記念撮影!

ちなみに堀内公園では、ちょっとした奇跡が起きていた。

実は出発時間に間に合わなかった邪教徒Bさん(仮名)が1名いたのだが、なんとこの堀内公園でツアーと合流することに成功したのである。Bさんは三河安城駅で下車し忘れて、名古屋駅まで行ってしまったそうだが、ツアーの行程表から一行の移動時間を予測。堀内公園に先回りしていたというのだ。

ついにツアー参加者が勢ぞろいしたということで、ますますテンションが上がる一同。すっかりヒーロー扱いのBさんである。さらに小坂井さんから、ここに到着するまでのお話を対面でじっくり聞いてもらうというご褒美もあったということで、Bさんにとっては怪我の功名といったところか?

小坂井さんも大感激! 思い出のケーキ屋さん

次の目的地へ移動開始するタイミングで、記者Aの乗るバスに再び原さんが同乗した。

「デンパーク」という原さんがよく遊びに行った公園や、原さんのおじいちゃんのお宅など、ゆかりある場所の前を通るたびに、地元エピソードを楽し気に語ってくれたのが印象的。地元愛を感じるトークに、思わずこちらも笑顔になってしまう。

かと思えば、みんなで一緒に楽しめるゲームをしたり、原さんが演じたキャラクターの声で先ほどもらったキッシュの食レポをしてくれたりと、原さんも負けず劣らずサービス精神旺盛である。

そんなこんなで次に到着したのは、 街のケーキ屋さん「Coeur de boldeaux (クール ド ボルドー)」。ここは小坂井さんが14歳の時に、3日間ほど職場体験をした場所だという。

店内には、お店のスタッフが作ってくれた「HAPPY BIRTHDAY」の文字が飾られていたり、小坂井さん、原さんの写真をあしらったホールケーキが用意されていたりと、店をあげての大歓迎!

これには小坂井さんも思わず感激の涙……! 人情味あふれる店長さんはじめ、お店のスタッフの心意気に思わずこちらも感動である。

ここでは、「フール」という小坂井さんイチ押しのお菓子が邪教徒にふるまわれ、甘さ控えめの味に一同舌鼓を打った。

店長さんと記念撮影!

なおここに到着したタイミングで、天気は急に好転。晴れ間が広がったのが印象的だった。

小坂井祐莉絵、デビュー当時の声は……?

次の訪問場所は、東海市芸術劇場内にあるコミュニティFM局「メディアスエフエム」のサテライトスタジオ「メディアス834スタジオ」だ。

出迎えてくれたのは番組プロデューサーさんと、知多半島のPRを目的に活動するご当地キャラクター&アイドル声優ユニット「知多娘。」の広小路クララ役・加藤綾音さん。

「知多娘。」のキャラクターのひとり・東浦未来の声を担当している小坂井さんは、地元・名古屋で開催された「知多娘。ご当地アイドル声優オーディション」で合格し、声優デビューを射止めたことはファンならご存じだろう。そんな彼女が、ラジオ番組デビューを果たしたのも、ここ「メディアス834スタジオ」で、なんと当時の音声が残っている! ということで、邪教徒と一緒に当時の音声を聴くことになった。

普段はソプラノボイスが魅力の小坂井さんだが、デビュー当時の地声は今よりもずっと低め。当時の小坂井さんは「大人ぶって自分をクールに見せたかった」そうで、あえて声を低めにしていたことを告白(この時の小坂井さんは、顔が真っ赤!)。

また、若干20歳の現役大学生という加藤さんは、「(小坂井さんは)知多娘。では素晴らしい先輩」とコメント。普段は見せない小坂井さんの先輩キャラに、原さんも新鮮な印象を受けた様子だった。

なお、このトークの模様は、8月23日「知多娘。ステーション」で放送されるとのこと。アプリを使えば全国どこでも聞けるので、気になる方はぜひチェックしていただきたい。

加藤綾音さんと記念撮影!

わざわざ外まで出てきて、一行を見送ってくれたPさんと加藤さん


サプライズゲストも登場のバースデーイベント!

続いてバスは名古屋市・大須にあるライブハウス「Dt.BLD」に移動。ツアーの締めは、バースデーイベントが彩った。

まず目を引いたのが、原さんの衣装! 自身が演じる橘芽依と同じ婦警さん姿ではないか。これは有志の邪教徒がわざわざ手作りしてくれたそうで、それを着用して登場してくれるところに原さんの気持ちが伝わってくる。

さらに「メディアス834スタジオ」で一緒に番組収録をした加藤綾音さんもステージに登場! 宣伝プロデューサーの栁瀬さんが「来ます?」と聞いたところ、「行く行く!」と答えたことで、急遽参戦が決定したそうだ。なんというフットワークの軽さ!

ともあれ、ひとまず加藤さんはステージから退場。

改めて小坂井さん、原さんによる「邪神ちゃん」生アフレコからイベントはスタートした。「邪神ちゃんドロップキック」において、小坂井さん演じるぺこらと、原さん演じる橘芽依が2人だけでからむシーンということは実はほとんどなく、唯一原作第9巻収録の「ダメ絶対」が両キャラのやりとりで進行するエピソードである。ということで、今回、このエピソードを声の演技で再現。

さらに「その後」のエピソードを邪教徒から募集し、その中から小坂井さんと原さんがチョイスしたエピローグが追加されたスペシャルバージョンということで、これはツアー参加者ならではのプレミアムな体験である。声だけでもやっぱりエキセントリックな「邪神ちゃん」ワールドに、会場は大きな笑いに包まれた。

その後は、アニメ主題歌「あの娘にドロップキック」の歌詞を、芽依とぺこらのキャラに合わせてアレンジした「めいぺこバージョン」が披露されたほか、「知多娘。」の衣装に身を包んだ小坂井さんが東浦未来のキャラクターソングを披露したり(途中、加藤さんがダンサーとして飛び入り参加するというサプライズも!)、原さんはアイドル時代の衣装に身を包んで当時の楽曲を披露したり(会場には当時から応援していると思しきファンの姿もちらほら)と、古参ファンには嬉しく、新規のファンには新鮮なステージを展開。

合間には、邪教徒からの供物(バースデープレゼント)を紹介したり、スタッフからのバースデーケーキの差し入れがあったりと、バースデーイベントらしい企画も。

次は、「お友達」というテーマのコーナー。

ここでは、原さんの高校生時代からの親友が登場! 原さんはこれを知らされていなかったようで、心底びっくりした様子。さらに地元の友達による寄せ書きの色紙がプレゼントされ、これまたびっくり。なぜかそこにミノス役の小見川千明さんのコメントも添えられており、ますますびっくりな原さん。

ちなみに、その親友さんは学生時代から遊佐役の声優・荒浪和沙さんとインターネット上で交流をしており、今回のサプライズも荒浪さんを経由して実現した企画とのこと。世間は本当に狭い。

と、ここで今回の仕掛け人(?)こと荒浪さんがステージに登場。原さん、小坂井さん、荒浪さんの3人で、友達をテーマにした朗読劇を披露した。

家族への愛情を語る小坂井さん&原さんにもらい泣き……!

盛りだくさんなイベントも後半に突入。

ここでのテーマは「家族」。それまでのにぎやかな雰囲気から一転、このセクションでは原さん、小坂井さんの胸に秘めたる家族への思いが明かされた。

原さんは、病気で他界したお父さんへの思いを涙ながらに語り、夢にまで見た声優になった姿を見てほしかったと告白。小坂井さんは、ステージに登場したお母さんに手紙を朗読。これまで自身の進路について、親子間で数えきれないほどの衝突があったことや、今では感謝していることを語り、キーボードの弾き語りで両親への思いを歌い上げる。緊張のせいか、ところどころ歌がつまってしまう場面もあったが、それでも最後まで歌うことをあきらめなかった小坂井さんに、観客も暖かな拍手を送った。

小坂井さん、原さんの人生を追体験するような、濃密なバースデーイベントもいよいよ終盤。ここからはライブパートに突入だ。

ポップな楽曲を元気いっぱい歌い上げたかと思うと、バラード曲をしんみり歌ったりと、バラエティに富んだセットリストで会場を盛り上げる2人だが、最後の曲を前に改めてファン──もとい邪教徒への感謝を語る。感極まって言葉を詰まらせる原さんを、そっと抱きしめる小坂井さんのやさしさにも、また目頭が熱くなる。


そんな感動的な空気の中で披露されたラストナンバーは、アニソンDJ界隈で有名な「とっとこ回る」あの曲。 しかも、「みんなとグルグル回りたいと思ったんだけど」と言いながらも、会場は全席指定なので邪教徒たちは移動ができないということで、歌いながらステージ上を走り回ることになった小坂井さんと原さん。

なんとも締まらないラストだが、これはこれでアリじゃないだろうか。まさに珍道中の終着点にピッタリなステージとなった。

……とは言いつつも、さすがにこれじゃ終われないということで、アンコールで再登場したふたり。改めてデュエット曲を披露し、長い1日は幕を下ろした。

ライブ後は邪教徒との記念撮影で、1日の労をねぎらいつつ思い出作りをする小坂井さん&原さん。最後まで和気あいあいとした空気に包まれ、ツアー参加者全員にとって忘れがたい1日となったのではないだろうか。

みなさん、お疲れ様でした!

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