【インタビュー】レベルファイブが放つ話題の映画「二ノ国」公開記念! 物語のキーパーソン・ヨキ役の宮野真守が語る、本作の魅力とは?

人気ゲームシリーズ「二ノ国」が完全オリジナルストーリーで映画化! 本日8月23日(金)より全国ロードショーがスタートした。

製作総指揮/原案・脚本は、シリーズを生み出した株式会社レベルファイブ代表取締役社長/CEOの日野晃博さんが担当。また、スタジオジブリで「ギブリーズ episode2」の監督や、「おもひでぽろぽろ」ほか数々の作品の原画制作を務めた百瀬義行さんが長編アニメ初監督に挑戦。音楽には久石譲さんというそうそうたるスタッフが、豪華キャストとともに物語を彩る。

今回は二ノ国に存在するエスタバニア王国の魔法宰相・ヨキ役を務める宮野真守さんに、本作の魅力について語っていただいた。

――役が決まったときの感想をお願いします。

宮野 「二ノ国」はとても人気があり、話題性もあるゲームですので、映画化の話を聞いた時はとても驚きましたし、「ここで満を持して映画化されるんだ」と思い、参加できることに非常に喜びを感じました。

――今作はオリジナルストーリーということですが、シナリオを読まれた感想は?

宮野 「命を選べ。」というキャッチコピーを掲げているからこその、攻めた内容になっていますし、命の重みをどう描くのかが焦点になっていて、青少年達の心のやりとりが深く描かれています。決してきれいごとではなく「人を想うということはどういうことなのか?」というのを時にはショッキングな表現方法で描いているので、ご覧になったみなさんはファンタジーの世界の中にある、リアルな命のやりとりにハッとさせられるのではないかと思います。

――アフレコには、どのようにして臨まれたのでしょう?

宮野 とても素敵なキャラクターに声をあてさせてもらえるよろこびを感じながら演じました。

リアルな命のやりとりにおける儚さや輝きを感じるのは、ユウ、ハル、コトナという主人公3人のまっすぐさが重要になってくるのですが、ユウ役の山﨑賢人さん、ハル役の新田真剣佑さん、そしてコトナ役の永野芽郁さんの演技が本当にまっすぐで輝いていて。僕も彼らの演技を聞きながら演じることができたのですが、まっすぐな想いは周りの空気を動かすというか。

アフレコ中に実際にお会いすることはできませんでしたが、全力で命をかけて、燃やしてくれる3人の演技があったからこそ、より自分の役を追求できたし、彼らとのやりとりによろこびを感じることができました。

――もし宮野さんご自身が「二ノ国」に迷い込んでしまったらどうしますか?

宮野 「魔法を使いたい」という少年少女の夢をかなえてくれる作品なので、自分も魔法を使って冒険してみたいですね。

――公開がちょうど夏休み中ということで、子どもたちもたくさん観に来ると思いますが、「ここに注目してほしい」というところはありますか?

宮野 「大切なものってなんなんだろう? 大切な人って誰なんだろう?」ということに気づくのではないでしょうか? 今作では「命」が主軸に置かれることにより、想いの強さがより明確になっていくと思います。日常のなかで「命」とまではいかなくても、ちょっとした食い違いで家族や友人といがみあったり反発しあったりしてしまうことがあると思うんです。そんななかで何を選ぶのが大事なのか? 誰をどう想うことが大事なのか? 重い表現やシリアスなやりとりが出てきますが、きっと素敵な思い出を持ち帰ってもらえると思います。

――本作のもうひとつのテーマに「友情」がありますが、宮野さんの、友情にまつわるエピソードを教えて下さい。

宮野 僕は学生時代にサッカー部に所属していたのですが、そのときに劇団にも入っていたので、部活に満足に参加することができなかったんです。仲間に迷惑をかけていたと思うこともたくさんあったのですが、彼らとは部活の時間以外でもかけがえのない時をたくさん過ごしてきました。だからこそ「これ以上迷惑をかけられないし、サッカーを辞めたほうがいいのかな?」と思ったんです。でも、顧問の先生に相談したら「ここまでやってきたんだから最後まで一緒にやりなさい」と言っていただいて。

自分ひとりではどうしようもないけれど、一歩踏み出すことによって、きっかけをもらって「選ぶ」ことができました。自分から踏み出すことって大事なことなんだな、というのを日々感じながら生きています。

――ありがとうございました!

(取材・文・写真/佐伯敦史)

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