熱く爽やかな青春ドラマに人気が集中!? 大賞に輝いたのは、ていねいな作りが印象的だったアイドルアニメ!! 「アキバ総研アニメ大賞2019」結果発表

みなさん、お待ちかね~! 多数発表された2019年のテレビアニメの中から、一番多くのアニメファンから支持を集めたタイトルを決定する公式投票企画「アキバ総研アニメ大賞2019」の結果を発表しちゃいます!

まず「アキバ総研アニメ大賞2019」について説明しよう! この投票企画は、アキバ総研で行われた2019年冬・春・夏・秋アニメ各シーズンの人気投票において、それぞれ上位4位にランクインした合計16作品と、そこからこぼれてしまったものの、アキバ総研編集部が推薦したい4作品の、合計20作品をエントリー。そこにユーザーの皆さんからご投票いただき、2019年のアニメの頂点を決めちゃおうという頂上決戦企画なのだ。

64353票という多くの投票の中から選ばれた大賞アニメは果たして……?

というわけで、結果発表~~~~!

「アキバ総研アニメ大賞2019」TOP10

1位 Re:ステージ! ドリームデイズ♪ 10207票

2位 ライフル・イズ・ビューティフル 7573票

3位 かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 7022票

4位 本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 6994票

5位 ぬるぺた 5728票

6位 鬼滅の刃 4740票

7位 女子高生の無駄づかい 4488票

8位 旗揚!けものみち 3906票

9位 ケムリクサ 2754票

10位 八月のシンデレラナイン 1980票

というわけで見事大賞に輝いたのは「Re:ステージ! ドリームデイズ♪」! 夏アニメ2位からの逆転(?)ホームランとなった。原作は「コンプティーク」(KADOKAWA)連載小説で、女子中学生たちによるアイドルストーリーが展開する。わりと消費されつくされた感のある題材ではあるものの、何よりもていねいなつくりが素晴らしかった。

主人公・式宮舞菜がステージに上がるまでのドラマや、謡舞踊部になじんでいく過程。見ごたえのある手描きのライブシーンや、非常にクオリティの高い楽曲などなど、とにかく安心して最後まで楽しめる手堅い作りに多くの支持が集まった。

集計タイミング的にも、キャストが出演するリアルイベント開催直後というのもよかったのかもしれない。まだまだコンテンツとしては企画が多数進行中なので、反響次第では第2期も期待できるのでは?

2位の「ライフル・イズ・ビューティフル」もまた、ていねいな作りのアニメ本編とキャストによるライブ活動という両面展開が印象的だった。

ビームライフル競技に青春をかけるヒロインたちの日常と部活動の様子を描く本作の原作は、ある意味、定番の女子高生部活もの4コマ漫画。それを映像化するにあたって、原作のゆるい雰囲気を大切にしつつも、スポ根アニメ的なアレンジが加えられた。

予想外の熱い展開が、いい意味で視聴者の予想を裏切る形となり、見事多くの票を集める結果となった。

2019年のアニメの傾向のひとつに、こういった「思ってたんと違う……けど、いい!」というのがあるように思える。

8位「旗揚!けものみち」も、異世界に転生したケモナーなプロレスラーが、ペットショップ開業を目指してプロレス団体設立、なんて出オチ感満点のあらすじながら、最後は熱いマット上でのドラマを繰り広げたし、10位の「八月のシンデレラナイン」も、想像以上に直球な青春部活ものとして完成されていた。

共通しているのが、どれもがスポーツを題材としていることだろう。生死をかけたシリアスなドラマだと重たいけど、スポーツだと最後は爽やかに終われるという点で、そういういい意味でのライトさも視聴者に受けた要素のひとつなのではないだろうか。

2020年は東京オリンピックも開催されることもあり、今後はさらにスポーツものに対する注目度も高まりそうだ。

3位は「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」。超大型新人のアニソンシンガー・鈴木雅之氏の主題歌も話題を呼んだが、恋愛の駆け引きを深刻、かつコミカルに描いた本作の内容も話題を呼んだ。最後までコメディのりで行くのかと思いきや、終盤は思った以上に直球ラブコメテイストに。これもまたいい裏切りと言えるか。

4月より第2期の放送が予定されており、その期待も含めて多くの票が集まったと思われる。

じっくりと楽しめる作品として、4位「本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません」、9位「ケムリクサ」を推しておきたい。

「本好きの下剋上~」は、本好きのOLが異世界の少女に転生。本という文化がない中世ファンタジー風な世界で、現代日本の知識を駆使してどんどんQOLを向上させていくという物語は非常に痛快。さまざまな雑学も得られるし、その社会でどのように新たな文化が受容されていくのか、というシミュレーション的な要素が、年齢高めな視聴者にも受けたようだ。

そして9位の「ケムリクサ」は、「けものフレンズ」のたつき監督のオリジナル作品。同時クールに「けものフレンズ2」も放送されたということで、比較されがちだった両タイトルだがアキバ総研ユーザーが選んだのは「ケムリクサ」だった。

仲間と旅をしながら世界の謎を解明していくという、「けものフレンズ」にも通ずるロードムービー的な展開だが、より謎めいた、ポストアポカリプス(文明崩壊後の世界を舞台とした作品のこと)なSF的世界観が特徴で、陰鬱な世界から解放される最終話は震えるほど感動的だった。

変わり種は5位の「ぬるペた」だ。スラップスティックな作風のショートアニメだが、ちらほらと見え隠れする狂気がたまらない。あまりにも大きな愛情を感じさせるがゆえに、どこかマッドな雰囲気をはらむぺたロボ役の上田麗奈さんの演技は、本作最大の魅力である。

そして7位「女子高生の無駄づかい」もキャストの演技が光る作品だった。「バカ」こと田中望役の赤﨑千夏さんの演技が最高にウザくて、かわいかった! 赤﨑さんといえば、「キルミーベイベー」における、やすなのウザい演技はもはや伝説ともいえるが、本作の「バカ」ではその系譜を継ぐ、最高にウザくて笑える演技がさく裂。個人的には、それだけでも見る価値のある作品だったと思う。

最後に紹介するのは、2019年最大のヒット作「鬼滅の刃」だ。

アニメ放送されるやじわじわと人気を集め、2クール目に入るころにはその人気が爆発! 今や押しも押されぬ日本を代表するコンテンツとして、ヒット街道驀進中の作品だ。

今回の集計では6位に収まったが、今後は劇場版の公開も決定しており、まだまだその人気が衰えることはなさそうだ。もしテレビアニメ第2期が製作されるとしたら、その時こそ大賞をゲットする時かも……?

というわけで数多くの作品の中から選ばれたTOP10作品は、やはりどれも納得の名作、話題作ぞろいだったのではないだろうか。

もちろん11位以下の作品も、各シーズンを代表する作品ということで面白さは保証済みである。ぜひ結果をご覧いただきたい!

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