【Steamゲームレビュー】シンプルに楽しめる、中世ストラテジー・アクションRPG「Mount & Blade II: Bannerlord」

この連載では、PCゲームのプラットフォームとして今盛り上がっている「Steam」で遊べるオススメゲームを、「Steam」のコアゲーマーである、“すちーむまにあ”こと、辻村美奈が詳細にレビュー。その面白さを紹介していきます。

今回紹介するのは、現在アーリーアクセス中の「Mount & Blade II: Bannerlord」(マウント&ブレイドII バナーロード。以下、MBII)。大人気ゲームの続編ということもあり、今年3月末に発売して以来、ずっと売り上げ上位に君臨し続けています。以前紹介したゲーム「MORDHAU(モルダウ)」の元ネタとしても知名度の高いゲームです。本記事では、前作で遊んだことがない筆者がMBIIを初見プレイしてみました。

大人気RPGの続編! 今作からPVPに対応


MBIIは、トルコのデベロッパー「TaleWorlds Entertainment」が開発している中世ストラテジー・アクションRPG。前作「Mount & Blade: Warband」では、自由度の高いシングルプレイヤーモードが人気でしたが、今作はそれに加え、マルチ対戦にも対応しました。マルチプレイヤーモードでは、最大120人vs 120人の大規模戦争も可能。AIの兵隊を引き連れてプレイヤー同士で戦うキャプテンモードや、プレイヤーだけで戦うチームデスマッチモードがあります。

実際に遊んでみた「シングルプレイヤー編」


ではさっそく、シングルプレイヤーで遊んでいきたいと思います。

TOPメニューのキャンペーンを選択すると、キャラクターの文化選択画面になります。文化は、ウランジア、スタルジア、帝国、アセライ、フーザイト、バタニアの全6種類。それぞれの文化には、雪による速度ペナルティ減少や、建設速度UPなどのプラス効果があるので、好きな効果が付いた文化を選びます。

次は、キャラクター作成です。身長から鼻の高さまで、細かく設定することができます。

キャラクターを作成すると、家族の選択画面になります。家族によって、プレイヤーのステータスが変わります。

さらに、キャラクターの生い立ち(幼少期、思春期、青春期、青年期)を選択していきます。こちらもステータスに影響するので、慎重に選びましょう。

最後に、主人公のストーリーを選び、名前をつけるとチュートリアルが始まります。

まずは、練習場で武器の操作方法などを練習します。

練習が終わると、いよいよ本番。まずは、テベアという村に行き、村長のアンドロスに助けを求めます。アンドロスから主人公の家族を襲った略奪者の行方を聞いたら、次は略奪者を倒しにいく準備をします。

兵士を雇い、食料の穀物を買い、準備ができたら出発します。

テベアを出ると、テベア周辺に略奪者を発見! 追いかけて攻撃をしかけると、略奪者との戦闘が始まります。味方AIに突撃の命令を出すと、AIが略奪者を瞬殺。AIが優秀すぎて、私は出る幕なしでした。

戦いに勝つと捕虜をGETできます。捕虜は、解放したり兵士として雇ったりすることができます。

次は、ラダゴスという略奪集団の隠れ家を一掃します。例によって、味方AIに突撃の指示を出すと、味方AIが敵を瞬殺していきます。味方AIの足が速すぎて追いつくことすらできません。

味方AIが雑魚を一掃すると、ムービーが始まり略奪集団のボスが出てきます。なんと、この集団、子供を誘拐しては、奴隷市場で売っているというのです。最低すぎる! 会話が終わると、ボスの目の前にワープし、戦闘が始まります。

虚しく瞬殺されました。なんという、失態! というか、さっきから味方AIが瞬殺しちゃうから、私自身は一度も戦っていません。それでいきなりボス戦って、ひどすぎませんか……。1度死ぬと、HPを回復してからじゃないとリベンジできないらしく、時間を早送りして体力を回復します。

今度は、やる気満々! 体力も回復したし、戦闘もちょっと練習しました。いよいよボスが出きましたが、なぜか今回は味方AIが瞬殺(泣)。私にもやらせてよ……。

戦闘が終わると、ラダゴスが捕虜になり、チュートリアルが終了します。ここからは、クエストを進めるもよし、盗賊を襲いまくるもよしで自由に冒険することができます。

実際に遊んでみた「マルチプレイヤー編」


次は、マルチプレイヤーで遊んでみようと思います。マルチプレイヤーでは、剣戟(けんげき)アクションをPVPで楽しむことができます。ゲームモードは、全部で4つ用意されています。

「Captain」
それぞれのプレイヤーが分隊長となり、AIの兵士を引き連れて6人 vs 6人で戦います。AIとプレイヤーが混ざったMBIIならではのゲームモードになっています。

「Skirmish」
6人 vs 6人で戦う5本勝負3本先取りのゲームモードです。敵を全滅させるか、ラウンド終了後(5分)に相手より高い士気を持っていたら勝ちというルール。

「Siege」
攻撃側と防御側に分かれて60人vs 60人で戦う攻城戦のゲームモードです。

「Team Deathmatch」
50 vs 50で戦うゲームモードです。スコアポイントを上限まで貯めるor時間切れ(20分)で相手より高いスコアを持っていたら勝ちというルールです。

なかでも、チームデスマッチが一番人気で、常にマッチングしやすい印象です。ゲームに参加する方法は2つあり、好きなゲームモードを選んで、自動でマッチングするか、サーバーブラウザで好きな部屋を選択して入ることができます。今回は、チームデスマッチで遊んでみようと思います。

サーバーに入ると、2つのチームから自分が入りたいチームを選択できます。それぞれのチームに、現在のスコアや参加しているプレイヤー数が書いてあるので、好きなほうのチームに入ります。

チームに入ると、好きなクラスを選択できます。クラスには、歩兵や騎兵、弓兵などの種類があり、さらに持って行ける武器と必要なコストが設定されています。コストは、敵を殺したり、味方のアシストをしたりするともらえます。序盤以外は、そこら中に敵や味方が落とした武器が落ちているので、歩兵は一番安いクラスを選択し、道中で武器を集めるのがおススメです。

クラスは、死ぬたびに選択でき、毎回コストを使ってリスポーンします。今回は歩兵で挑みます。

戦場に着くとまさかの試合終了。気を取り直して違うサーバーに入ります。実際に戦ってみると、味方の頭上にはマークが表示されるので瞬時に敵との区別がついて戦いやすい! フレンドリーファイヤー(味方に攻撃してしまうこと)もないので、味方を気にせず敵に攻撃をぶっ放すことができます! ストレスフリーでかなり爽快です。

気になる戦闘システムは、まぐれでも勝ちやすい印象。HPを回復する手段がなく、どんなにうまくてもHPがなくなったら死ぬしかないので、上級者が無双する心配がありません。さらに、「MORDHAU」のようにスキルシステムがなく、武器の種類も少ないので、こちらのほうが簡単で操作もしやすいです。筆者のように剣戟アクションが苦手な人でも十分楽しむことができました。

ちなみに武器は、リーチが長く、初心者でも槍っぽい武器(Pike)や、攻撃力がすさまじく、当たればほぼワンパンキルができる斧っぽい武器(Bardiche)がおススメ。逆に、弓や投げ武器は少し難しく感じました。

間違いなく100時間以上遊べるスルメゲー


シングルプレイヤーモードは、グラフィックがとてもきれいなのが印象的でした。今回は、チュートリアルまでのプレイでしたが、チュートリアル後は、クエストをこなしながら正統派プレイをするもよし、お金を貯めて兵士を集め盗賊プレイをするもよしで非常に自由度が高いゲームになっています。

マルチプレイヤーモードの戦闘は「MORDHAU」に近いですが、剣戟初心者ならMBIIのほうがおススメです。武器の種類も少なく、シンプルなので、どの武器が自分に合っているか探しやすいと思います。

「シングルプレイヤーモード」と「マルチプレイヤーモード」は、全く別の楽しみ方ができ、2つのゲームをひとつにまとめたような構成のゲームでした。さらに、本作もMODにも対応しているので拡張性が高く、前作同様、長く遊べそうなゲームでした。

現在は、日本語に対応していませんが、今後日本語に対応すると公式でアナウンスされています。また、今回筆者が使った日本語化MODは有志の方が作成しているのですが、非常にクオリティが高く、現状でも十分楽しめる内容になっています。

タイトル情報

「Mount & Blade II: Bannerlord」(TaleWorlds Entertainment)
2020年3月20日リリース(早期アクセス)
価格:5,480円(2020年5月2日時点)
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筆者:すちーむまにあ(辻村美奈)

オフィスマイカに所属するライター兼ゲーマー。好きなゲームのジャンルは、サンドボックスのサバイバルゲームや、ホラーゲームなど。プレイスタイルは、コミュ障炸裂でVC勢に怯えるテキストチャットガチ勢。


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