ふるさと納税でアニメ制作を実現した「邪神ちゃんドロップキック’」 千歳編TV放送記念、千歳市長・山口幸太郎×丸駒温泉旅館・佐々木義朗社長インタビュー!

毎回、独自すぎる施策を行い、アニメ業界の道なき道を突き進む「邪神ちゃんドロップキック」。

好評のうちに最終回を迎えたアニメ第2期「邪神ちゃんドロップキック’」だが、それと並行して、北海道千歳市のふるさと納税を制作費とした「邪神ちゃんドロップキック 千歳編」が制作・発表されていることはご存じだろうか?

ふるさと納税の受付は2019年12月にスタート。当初の目標金額は2000万円だったところ、最終的に1.8億円が集まり各メディアを賑わせた。

邪神ちゃん役・鈴木愛奈さんの故郷が千歳市という縁もあり実現した、夢のコラボレーションといえる本企画だが、すでに4月30日よりAmazon Prime Videoでアニメは絶賛先行公開中。そして、ついに本日、6月22日に地上波放送される。

そこで、今回は都内スタジオで行われたアフレコ現場を訪問。収録を終えたばかりのスペシャルゲストである千歳市長・山口幸太郎氏、千歳市観光企画課・吉見章太郎氏、湖畔の宿 支笏湖丸駒温泉旅館、レイクサイドヴィラ翠明閣 代表取締役社長・佐々木義朗氏にインタビューを行った。

左より佐々木義朗氏、山口幸太郎市長

アフレコは貴重な経験でした!

――アフレコお疲れ様でした! まずはその感想をお願いします。

山口 簡単なセリフだったんですけど、緊張感があって楽しかったですね。こういうスタジオの風景や、いろんな声優の方が仕事をしている場面を見ることができて本当に嬉しいです。

――市長は、演技経験はありましたか?

山口 ありませんね。日頃から話す事が仕事ですが、それとはまた別の楽しさがありました。

――佐々木さんはいかがですか?

佐々木 自分も初めての体験です。学芸会以来こんなことやったことがありません(笑)。


――佐々木さんのセリフは3シーンほどありましたが、場面をこなすごとに上達していき、最後は一発でOKが出たりしましたね。

佐々木 そんなことないです(笑)。まあ、いろんな方が聞いている、見ているということを考えると、徐々に緊張感が出てきたように思います。これが最初で最後だと思いますが、非常に貴重な経験でした。最終的には、市長と同じように楽しく収録することができたと思っています。

――最初にアフレコ参加してくださいというお話が来た時は、どう思われましたか?

山口 最初に「邪神ちゃん」と巡り会った時は距離がありまして、その時はどんな作品かは全然理解してませんでした。それが、だんだん距離が近くなってきて、今回ついにアフレコに参加することになり、作品に直に触れることができるなんて、これまた非常に貴重な経験だなと、今日を楽しみにしていました。

佐々木 自分は「え? え?」って感じですよね(笑)。何を言ってるのか意味がわからなかったです。残念ながらまだ細かくアニメや漫画を見てはいないんですが、この機会に完成したアニメを観るのが楽しみですね。



いろんな縁が結んだつながり

――今回の企画の面白いところが、「ふるさと納税」という形で制作費を出資していただき、その新作アニメのソフトを返礼品とする、という取り組みです。これはアニメ業界としては初めての試みだと思うのですが、市長としては最初に聞いた時にどう思われましたか?

山口 最初、千歳市観光企画課の吉見課長が私のところに話を持ってきた段階では、正直私はちんぷんかんぷんでした(笑)。ただ、彼は観光の仕事をはじめ、これまでにいろいろな実績があるので、この際彼を信じてやってみようということで決断しました。

――その結果、目標金額2000万円だったところ最終的に1億円以上のお金が集まりました。

山口 そうですね。新しい形のふるさと納税ですね。これは全国的にも注目されたと思いますし、非常にいい結果になったと思っています。また「邪神ちゃん」を応援してくれる方がこんなにいることにも気づけました。6万件以上の納税がありました。これはすごいことですね

――ちなみに吉見さんは、もともと「邪神ちゃん」をご存知だったんですか?

吉見 知りませんでした。ただ、邪神ちゃん役の鈴木愛奈さんは地元の方なので、うちの娘は知っていたみたいで「パパ。こういう千歳出身の子が活躍してる」と教えてくれました。

そこで、千歳市の観光動画を作り直す時に、市長に「鈴木さんの声で千歳の観光動画を作りたい」と提案したところ、「好きにしなさい。がんばりなさい」と言ってもらえたんです。そこから、今回のアニメへの道のりがスタートしました。

山口 そうですね。後から聞いたんですけど小さい頃に民謡をやってて、小学校のころに民謡の大会で優勝した際、私のところに報告に来てくれてたんです。それが後でわかって、「あーっ! あの時の!」と思いだしました。

――いろんな縁が繋がっていますね。

山口 そう思います。



「邪神ちゃん」が千歳をPRする素材に!

――丸駒温泉旅館では、アニメとのコラボレーションは今回が初めてだそうですが、どういう経緯でお話が進んだのでしょうか?

佐々木 吉見課長が観光に関する部署にいますので、常日頃からいろんな企画でやりとりしてるんですね。市長がおっしゃるように、吉見課長の思いというか観光の原点は、やっぱり自分の楽しい好きなことをやるということですから、まさにその一環でお話がきました。ほとんど吉見さんのアイデアですね。

吉見 アニメに出てきたシーンを、ファンの方たちが楽しめるような形にしたいとは考えていました。アニメに出てきた現場に行ったら、我々の支笏湖への思いが感じられるように、というのは一緒に考えています。

――旅館としては、今後も「邪神ちゃん」と関わっていくことは考えられていますか?

佐々木 そうですね。支笏湖の観光ポスターに、「邪神ちゃん」の絵を描いていただいたりして、今後いろんなところにPRする時には、そのポスターを持っていくつもりです。そういったものを利用させていただくっていうのも失礼ですけど、「邪神ちゃん」は千歳をPRさせていただく素材になるのかなと思います。

──千歳市としても同様でしょうか?

山口 そうですね、おかげさまで千歳市は北海道の中でも発展している街のひとつでして、市職員の合言葉は「売り込め、千歳!」なんです。自分たちが当たり前と思っている千歳の魅力について、他の地域の方から「いいところですね」と言われて初めて気がつくこともたくさんあります。それを「売り込め、千歳!」というキャッチフレーズにして、あらゆる魅力を売り込んでいるのですが、まさしく「邪神ちゃん」のアニメプロジェクトもそのひとつです。

佐々木 今回のアニメには、たぶん千歳の若い方が知らないような場所、地名もしっかり描かれているので、いろんな方にアニメを観て、千歳のことを知ってほしいですね。

山口 (現場で流れている映像を見ながら)支笏湖チップを食べてるのかな?

吉見 はい。ていねいにロケハンをしてくれているんですよね。スタッフの方が実際に千歳まで来てくれて、丸駒さんにもいろんな取材をしてくれているので、地元の人がわからないネタもけっこうあったりします。


――では実際に千歳に行ってみると、アニメと同じものがあるという感じなんですね。

吉見 そうですね。まあ、こんな熊はいないですけどもね(笑)。

――それでは最後に、改めて千歳の魅力をアピールしていただければと思います。

山口 千歳は、北海道で1番平均年齢が若い街という特性があるんです。若々しい街と言い換えることもできまして、若い方が楽しんでらっしゃるアニメを千歳の代表として世に出せるというのも、街のカラーにあっていると思います。

佐々木 僕がいつも思うのは新千歳空港がありますから、千歳市はどこの方にとっても隣街なんですね。やっぱり北海道に着いて初めて降り立つ街が千歳という方が多いでしょうし。そして支笏湖がありますし、国立公園もありますし、温泉もあります。街も10万都市ですし、札幌も近いという具合に素晴らしい魅力がたくさんあるんです。すごく過ごしやすい街なので、ぜひ足を運んでいただきたいと思います。



【放送情報】
■邪神ちゃんドロップキック'

TOKYO MX:毎週月曜25:15~
北海道文化放送:毎週火曜25:50~
西日本放送:毎週日曜26:00~
群馬テレビ:毎週月曜24:30~
とちぎテレビ:毎週月曜24:30~
チバテレビ:毎週水曜25:00~
サンテレビ:毎週月曜25:30~
テレビ山口:毎週金曜25:55~
テレビ長崎:2020年5月7月(木)25:00~
BSフジ:毎週火曜24:30~
AT-X:毎週月曜22:30~
※放送日時は都合により変更になる場合がございます。

(C)ユキヲ・COMICメテオ/邪神ちゃんドロップキック’製作委員会

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