【Steam】かわいいは正義! 美少女大活躍のPCゲーム特集

アキバ総研をご覧の皆さま、いかがお過ごしでしょうか。ゲーム買い過ぎちゃう系ライターの百壁ネロでございます。

6月22日に、Switchの「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」に「ARMS」から、ミェンミェンがDLCとして参戦することが発表されました。この記事が掲載される頃には、もうスマブラに実装されているかも知れません。筆者は、まさに「ARMS」では、ミェンミェンが最推しです。発表を耳にして、興奮と安堵(あんど)が入り混じった気持ちで、 この原稿を執筆しています。ラーメン屋の看板娘であるミェンミェンは、まさに「戦う美少女」という言葉がピッタリくるファイターですが、今回はそんな美少女が大活躍するSteamのゲームという特集テーマでお送りしようと思います。


1.美しいメイドが戦う! ローグライク・デッキビルディング・カードゲーム「Phantom Rose


  • メーカー名:makaroll
  • 発売:2019年8月8日
  • 価格:1,500円(2020年6月23日現在)

皆さま、メイドさんはお好きでしょうか。

メイドと言えば、アキバのイメージがやはり根強いと思いますが、筆者は人生で2度、友人に連れられてアキバのメイドカフェに行った経験があります。隣の席で、めちゃくちゃ落ち着いた雰囲気の老夫婦が、いたって普通に昼食をとられており、アキバという街で、いかにメイドカフェが日常的な場所であるかということを、驚きとともに思い知りました。

というわけで、本作「Phantom Rose」は、そんなメイドさんが主人公のカードゲームです。


(C)2019 makaroll


本作は、最近スマホ版の配信も始まった、ローグライク・デッキビルディング・カードゲームの草分け的存在「Slay the Spire」のフォロワー的ゲームです。


未プレイの人のために、「Slay the Spire」がどういったゲームか、ざっくりひと言で説明すると、「ランダム生成されるステージで敵と戦ってカードをゲットし、自分のデッキをどんどん強くしていくゲーム」です。バトルはRPGのようなターン制となっており、コストを支払い、手札を使っていくシステムは、「マジック・ザ・ギャザリング」や「遊戯王」といったTCGに近いプレイ感覚があります。

この「ローグライク・デッキビルディング・カードゲーム」というジャンルは、ランダム性と戦略性が絶妙に入り混じって、とにかく中毒性が高いのが特徴。軽い気持ちでプレイし始めると、知らない間に、数時間消し飛んでいるようなこともザラという、深い沼ゲーとなっています。かく言う筆者も、「Slay the Spire」の魅力にすっかり取り憑かれ、PS4版もSwitch版もスマホ版も購入しており、正直、この記事を書きながらもプレイしたくなってソワソワしています。

というわけで、本作「Phantom Rose」も、「Slay the Spire」のエッセンスが染み込んだ、深い沼要素を持つ、「ローグライク・デッキビルディング・カードゲーム」となっています。



主人公は、凛とした、たたずまいがカッコいい、メイドのレイナさん。
自分の主人を探すために、悪に染まった屋敷を探検していくという物語となっています。


ゲームを始めてまず目を引くのは、その独特なデザイン。赤と黒を基調にしたゴシックな雰囲気でありながら、レイナを始めとするキャラクターたちは、かわいらしいアニメ調で描かれています。クールさとキュートさが融合したスタイリッシュなそのビジュアルは、プレイヤーに「カッコいいゲームを遊んでいる感」を味わわせてくれます。



ゲームの流れは探索形式です。
マップを1マス進み、敵とのバトルやショップでの買い物、アイテム獲得のチャンスイベントなどをこなし、それが終わったらまた1マス進み……というサイクルを繰り返して、右下の階段を目指すことが目標となっています。


道中には、屋敷で働いていたらしき同僚のメイドがとらわれているマスもあり、通常よりも強い敵が待ち構えているので要注意。バトルに勝って見事救出できれば、戦闘に役立つアイテムをメイドからもらえます。持つべきものは同僚よ……。



敵との戦闘は、自分のデッキを使うカードバトル形式ですが、先述の「Slay the Spire」とは似て非なるシステムとなっています。


本作ではバトルのフェーズが始まると、まず、場に自分と相手のカードがズラッと並びます。カードは左から順番に処理されていくので、敵の行動予定を確認しながら、場のカードと手札を入れ替えていくというのがプレイヤーの基本的なアクションとなります。


「3枚目で相手が攻撃してくるから、2枚目に攻撃を防ぐためのシールドのカードを置こう」

「相手が5枚目でシールドを使うから、その前に攻撃をガンガン撃ち込もう」

といった具合に、戦況に合わせて最適なカードを判断して使っていきましょう。

ちなみに、カードには使用コストがありません。このあたりは、「Slay the Spire」や「マジック・ザ・ギャザリング」のようなカードゲームとの大きな違いと言えます。



さらに、本作が「Slay the Spire」と大きく異なる点は、もうひとつあります。それは、使ったカードが消えてしまうということです。攻撃や防御などのベーシックなカードは何度でも使えますが、それ以外のカードはすべて使うとデッキから消えてしまいます。


先述のとおり、「ローグライク・デッキビルディング・カードゲーム」は、バトル報酬やショップでカードを集めて、自分のデッキを成長させていくことが基本です。しかし、本作は使うとカードが消えてしまうシステムのため、デッキビルディングと言いつつも、デッキが永続的には成長しないのです。


その代わり、バトル後の報酬でもらえるカードは多めとなっており、また、ショップや休憩地点でカードを手軽に購入し、複製することが可能となっています。

しかし、いくらザクザクカードを増やせるとは言え、消えてしまうと思うと、なかなか気軽には使えないもの。バトル中に、ここぞという使いどころのタイミングを見極めることがとても重要であり、なかなか頭を使うゲームとなっています。


ちなみに筆者は、カードをいつまでも使わずに温存し続けているうちにピンチに陥ってしまうパターンです。うーん、貧乏性……。



場のカードと手札の適切な入れ替えや、消費カードの使用タイミングなど、とにかく常に戦況を見極め続けることが重要であり、同時に面白さの要となっている「Phantom Rose」。

カードゲームや「Slay the Spire」が好きな人はもちろん、頭を使うゲームをやりたい人、クールなイラストのタッチに惹かれた人、はたまたメイドさんが好きな人も、ぜひ遊んでみてください。

2.駆け抜けろ美少女! ポップでキュートな2ボタン音楽ゲーム「Muse Dash


  • メーカー名:PeroPeroGames
  • 発売日:2019年6月20日
  • 価格:360円(2020年6月23日現在)

ゲーム好きではありつつも、あまりこれと言った得意ジャンルがない筆者ですが、ひとつだけ得意と言えるものがあります。それは、音楽ゲームこと「音ゲー」です。何を隠そう、コナミの音ゲー・ポップンミュージック歴20年以上のポッパー(ポップンプレイヤーの通称)であり、特にPS&PS2で出た家庭用ポップンにおいては、専用コントローラーではなく、普通のプレステコントローラーで高難易度曲を次々クリア。プレイを見た友人から「お前の指の動き、気持ち悪い」というお褒めの言葉をいただいたという、経歴を持っています。音ゲー最高!

というわけで、ご紹介する「Muse Dash」は、かわいいポップな美少女が大活躍する音ゲーです。


(C)2019 PeroPeroGames


音ゲーとしての本作の内容に触れる前に、まずはデザインに触れておきましょう。

本作の大きな特徴は、言わずもがな、画面写真を見ていただけばわかる、このポップでかわいいビジュアルです。音ゲー本編で操作する女の子たちのかわいらしさもさることながら、演奏画面も選曲画面もメニュー画面も、とにかく何もかもがポップでキュート。ただ見ているだけでも、ウキウキと楽しくなってきてしまいます。



女の子は、複数のキャラクターが用意されており、ゲームを進めることで、ゲットできるアイテムを集め、アンロックしていく仕組みとなっています。また、同じ女の子でも魔女になったりバニーガールになったりという、衣装違いも存在します。なかには、ちょっとエッチな見た目のものも……ありがとうございます!(突然の感謝)

スキンにはスコアが増えたりなどそれぞれ固有の能力が備わっていますが、単純に自分の好みの見た目の子を選んで、モチベーションを上げて遊ぶのもよさそうです。

さて、では肝心の音ゲー部分についてご紹介していきましょう。

本作の演奏画面は、横スクロールアクションのような見た目となっています。デフォルメされた、ちびキャラの女の子が、ひたすら右へむかって走り続ける画面を見つつ、曲を聴きながら、流れてくる音符に合わせてリズムよくボタンを押していくわけですが、そのリズムを示す音符の役割は、本作では次々と湧いてくるモンスターたちがになっています。リズムに合わせてボタンを押すと、女の子がモンスターを蹴散らしていく作りになっており、音ゲーでありながらも、2Dアクションゲームを遊んでいる感覚になってくるのが面白いポイントです。

ちなみにモンスターだけでなく、地面に埋まったまま回転する巨大ノコギリなどの障害物もたまに現れます。こちらもリズムに合わせてボタンを押して、うまく避けていきましょう。



音ゲーは、えてして使うボタンの数がなかなか多いものです。

アーケードゲームのメジャーどころで言えば、「beatmania IIDX」は、7つのボタン+ターンテーブル、「ポップンミュージック」は9つのボタン、「jubeat」は16個のパネルなどなど、音ゲーをやったことのない人からすれば、ボタンの多さがハードルの高さに直結してしまい、遊んでみたくても、手を出しにくくなってしまう要因のひとつではないかなと思います。

しかし、本作「Muse Dash」は、使うボタンはなんと2つだけ。デフォルトのキー設定で言えば、PCの「F」キーと「J」キーのみを使用。既存の音ゲーでたとえるならば、太鼓の面の部分で「ドン」、フチの部分で「カツ」の2種類の音符のみで構成されている「太鼓の達人」に近いプレイ感覚かもしれません。


とは言え、太鼓の達人は1本のラインに2種類の音符が混ざって流れてくるため、譜面によってはリズムの把握が難しいのに対し、本作はラインが2本なので見やすく、リズムも取りやすいように感じました。



プレイキャラのアンロックだけではなく、エルフと呼ばれる、お助けキャラのアンロックや、チャレンジ、実績などやりこみ要素が盛りだくさんなのもうれしいポイント。そもそも音ゲーは、基本的には、どれだけハイスコアを叩き出せるかという、自分との戦い的側面が強いジャンルであり、やりこみ要素との親和性は、高いのです(自論ですが)。


プレイを進めてレベルが上がると選べる楽曲が増えていくので、これもまた、プレイのモチベーションにつながります。というのも本作、収録楽曲がかなりいいんです。ポップでキュートなゲームの世界観に合ったノリのいい曲やかわいい歌モノ系の曲が多い印象で、遊んでいて気持ちよくなれること請け合い。筆者の好きなアーティスト・3R2さんの楽曲を見つけたときは、思わず声が出てしまいました。



2ボタンだけの簡単操作で音ゲー初心者の心をつかみつつ、同じ楽曲の高難易度譜面など、やりこみ要素もガッツリ用意されており熟練の音ゲーマーも楽しませる作りとなっている本作。

気になる人は、ぜひぜひプレイして、キュートな美少女たちとともに、音楽の世界を全力疾走してみてください。より没入するために、ヘッドホンはマストですよ!

3.グラマー美女が躍動する! 無双系爽快アクション「SMASHING THE BATTLE


  • メーカー名:STUDIO HG)
  • 発売日:2016年5月16日
  • 価格:1,180円(2020年6月23日現在)

冒頭で触れたARMSのミェンミェンもそうですが、「戦う美少女」という存在には、えも言われぬ大きな魅力があると筆者は思います。歴史を調べてみると、「漫画の神様」の異名を持つ巨匠・手塚治虫先生の「リボンの騎士」が、戦闘美少女モノの元祖であるという話もあるようで、恥ずかしながら未読の筆者、これを機に「リボンの騎士」を読んでみたいなという気持ちになっております。

さて、ご紹介する「SMASHING THE BATTLE」は、戦闘美少女が大活躍するアクションゲームです。



本作の主人公は、白い髪と大きなメガネ、そして、あえてどことは言いませんが、たわわなボディが特徴的な、工事現場の現場監督、サラ・オコンネル。作業用ロボットが謎の暴走を起こした建設中の高層ビルから脱出すべく、安全スーツという名のバトルアーマーに身を包み、ビル内を駆け回り、敵と戦っていきます。時代はAD2085年という設定であり、SFチックで近未来的な世界観となっています。



特筆すべきは、やはりキャラクターと安全スーツのデザインではないでしょうか。以前に特集した「ちょっとえっちなゲーム」に当てはまると言えるかもしれない、このセクシーさは目のやり場に困る……もとい、ついつい目が行ってしまいます。

ちなみに、間近で見るとこんな感じです。見れば見るほどすてきなデザインですね。というか安全スーツ、違う意味でアブないな!



では、本編の紹介に進みましょう。

本作は、見下ろし視点型の3Dアクションゲームとなっています。マップを進んで特定の区画に入ると出口が封鎖され、敵たちとのバトルがスタート。敵を全滅させると出口が開いて先に進めるようになるという、いわゆるベルトスクロールアクション的な構成となっています。

プレイヤーのアクションは、攻撃、回避、そしてスキルの3つ。回避したあとに即攻撃をすれば、強力なスマッシュを繰り出せるので、積極的に狙っていきたいところですが、回避後は、アクション不能となる隙が発生してしまうため注意が必要です。また、スキルを使うと回復や強力な巨大スパナ攻撃などを繰り出せますが、SPというポイントを消費してしまうので、むやみな連発は禁物。敵と戦いながらも、常に自身の状態や戦況を見極めていく必要があり、なかなか歯ごたえが感じられる作りとなっています。



プレイをしてみて、本作のゲーム的な特徴は、敵のワラワラ感にあると筆者は感じました。この「SMASHING THE BATTLE」は区画ごとに出現するザコ敵の数がかなり多く、じっとしていると、あっという間にピンチに追い込まれてしまいます。しかし、スマッシュやスキルを駆使することで、大量の敵を一気に殲滅できるため、無双系ゲームのような爽快感を得られます。キャラクターのたわわなビジュアルも相まって、筆者は大好きな「閃乱カグラ」シリーズを思い出しました。



また、キャラクターの育成要素があるのも本作の特徴です。ステージで手に入れたコインを消費してHPやSP、攻撃力などを上げていくことが可能なので、ひたすら同じステージに挑んでコインを貯め、十分に強くなってから次へ進むという、RPGのレベル上げ的なプレイスタイルも可能。ちなみにコインは、別デザインの安全スーツを買うのにも使えます。こんなすてきな衣装を見せられたら、欲しくなっちゃうでしょうが! 頑張ってコイン貯めちゃうぞ!



基本操作が攻撃と回避のみというシンプルさながら、大量の敵の群れをバッサバッサと殲滅していく爽快感と、アクションゲームとしての適度な歯ごたえが味わえる本作。美少女が大暴れする気持ちいいアクションゲームを探している人はチェックしてみてください。


ちなみに主人公のサラ・オコンネルさん、走ると、あえてどことは言いませんが体の一部がぷるんぷるんと揺れます。お好きな人は要チェック!



美少女、それは心のオアシス


というわけで、Steamで遊べる美少女が活躍するゲーム3作をご紹介しました。


カードゲームやアクションゲームなどジャンルの違いはあれど、どんなゲームでもそこに「美少女」という存在が現れたとき、渇いた心に潤いがもたらされるように筆者は感じます。いや、ほんとに。

これからも美少女が大活躍するSteamゲームを定期的にご紹介していきたいと思っていますので、どうぞご期待ください!

筆者:百壁ネロ
ゲーム買い過ぎちゃう系フリーライター。現在積みゲー300本以上。小説家でもあります。著作は「ごあけん アンレイテッド・エディション」(講談社)、「母の嘘(「悪意怪談」所収)」(竹書房)。

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