演技のポイントや作品の魅力をキャスト陣が語る! 話題の夏アニメ「GREAT PRETENDER」小林千晃、諏訪部順一、藤原夏海インタビュー!

2020年7月8日(水)よりフジテレビ「+Ultra」、BSフジほか各局にて放送(関西テレビ/東海テレビ/テレビ西日本/北海道文化放送/BSフジ)、Netflixにて好評配信中のTVアニメ「GREAT PRETENDER」。

監督は「91Days」「鬼灯の冷徹」の鏑木ひろさん、キャラクターデザインは「新世紀エヴァンゲリオン」「ふしぎの海のナディア」の貞本義行さん、脚本・シリーズ構成はドラマ「コンフィデンスマンJP」「デート~恋とはどんなものかしら~」の古沢良太さん、アニメーション制作は「進撃の巨人」「甲鉄城のカバネリ」のWIT STUDIOと、今世紀最強のチームでお届けする本作。信用詐欺師(コンフィデンスマン)たちが繰りなす最高の痛快クライム・エンターテインメントだ。

自称・日本一の天才詐欺師であり、元来の性格は真面目でお人好しという主人公・枝村真人(エダマメ)を演じるのは小林千晃さん。さらに、世界中を飛び回る、フランス人の信用詐欺師であるローラン・ティエリーを諏訪部順一さん、しなやかで引き締まった体躯と抜群の運動能力をもつ信用詐欺師、アビゲイル・ジョーンズ(アビー)を藤原夏海さんが演じる。今回は、そのメインキャラクター3人を演じる小林さん、諏訪部さん、藤原さんにお話をうかがった。

【インタビュー!】6月2日、ネトフリ配信先行スタート! 夏アニメ「GREAT PRETENDER」は、映画の尺を意識して物語を構築した──鏑木ひろ監督&古沢良太(脚本・シリーズ構成)



自然体で“意識しないこと”を意識して演じました

――本作は信用詐欺師を題材としていて、皆さんが演じるキャラクターも詐欺師です。詐欺師を演じるにあたり、どのような役作りをしたのでしょうか?

小林 詐欺師だからこうしよう、というのは特になかったです。脚本が本当に普通の人間同士の会話といいますか、強調されたキャラ立てや変わった語尾がなかったので、いつも以上に自然体でリラックスして力を抜いた感じですね。

諏訪部 いただいた本作に関する資料と脚本を読み、自分なりに掘り下げて、そこからイメージをふくらませて演じました。詐欺師だからということで、特に意識したことはありません。細かく演技プランを練って臨むというよりは、ローランという人物の人となりをしっかり作り上げ、自分の中に落とし込んで、劇中に彼が置かれるさまざまなシチュエーションに合わせ、「こういう時、ローランならこういう風にしゃべる」を、気負うことなく自然に表現できるよう心がけました。強いて言うなら “意識しないこと”を意識した、という感じでしょうか(笑)。

藤原 アビーは、潜入する時は普段と違う人間性になるので、詐欺師というよりはそこを意識しました。区別をしっかり表現しようと思って演じました。

――実際に何話か拝見して、自然な演技やかけ合いが素晴らしいと感じました。ただ、詐欺師という先入観があったからか、諏訪部さんが上手だからか、特にローランはセリフがすべて嘘っぽく聞こえてしまいました。

諏訪部 ローランの言動は虚実入り混じった感じなのですが、先入観をお持ちの状態でご覧になると虚のほうに引きずられてそのような印象を抱かれるかもしれませんね。

小林 それも狙いですよね(笑)。

諏訪部 嘘っぽいけど本当もあったりしますから。そこはこちら的に「してやったり」な感じですね(笑)。

――脚本の話題がありましたが、古沢さんが書かれた脚本はスタッフも絶賛だったそうですね。脚本(台本)はその章(CASE)の分を全部いただいて、展開がわかったうえで演じたのでしょうか?

諏訪部 いいえ、1話ずついただく感じでした。

小林 なので、その話を演じている時は、そこまでしか内容を知らなかったです。たとえば4話の収録時は5話がどうなっていたか知らないまま演じていました。

藤原 そうなんです。私たちもわからなかったんですよ。

小林 だから毎回すごくワクワクしていました。

諏訪部 次の話数の台本が手元に届くと、次の展開が気になってすぐ読んでましたね。「週刊グレートプリテンダー」って感じで。

藤原 前回のこの人物は、今回どういう風に関わっているんだろう? とか、そういう楽しみがありました。

――ほかのキャスト陣の演技や現場の雰囲気も含めて、実際にアフレコしてみていかがでしたか?

小林 “楽しい”のひと言に尽きますね。いろいろな先輩方が来てくださり、そういう方々と会話させていただける機会って、僕はこれまでそんなになかったのですごく刺激的でした。

諏訪部 キャストの年齢幅がとても広いんですよ。ベテランの大先輩から新人の方まで。そして男女の片寄りもなく。それがいい化学反応を起こしたかなと思います。

藤原 そこも楽しみにしていただきたいです。


ちょっとしたものや人物が伏線になっていることも

――完成した映像は途中までご覧になったとのことで、その感想をお聞かせください。

小林 素晴らしかったですね。映画館で見たいと思うぐらいでした。

藤原 絵と音楽と効果音と全部含めて改めて見ると、本当にすごくて。(ひと言で)すごいって言うと平たくなってしまうんですけど(笑)。

諏訪部 映像のクオリティは高いですし、物語も本当に面白く。ぐいぐい引き込まれますね。アフレコ時から手応えは感じていましたが、客観的な視聴者目線で向き合ったら、想像していた以上のエンターテインメントになっていました。

小林 一気見しちゃいましたね。

藤原 私も見入ってしまいました。

諏訪部 そうなんです。現時点でいただけた1クール分を一気に観てしまったんですよ。観はじめたらやめられなくて。ヤバイ作品だなと改めて思いました(笑)。


――確かに、「あれはどういうことなんだろう?」「これは何だったのか?」と、次がすごく気になりました。オンエアされたら1週間がすごく楽しみになりそうです。

諏訪部 いろいろ考察される方も出てくるのではないでしょうか。CASE1、CASE2……と1エピソードごと数話がひとかたまりになっている構成なのですが、全話を通して紡がれる大きな物語も縦軸にあります。最終話をご覧いただいたあとに、「もういちど第1話から!」となると思いますよ。

藤原 そうなんです。見落としているものがありそうって。

小林 めちゃめちゃあるだろうし、それをしっかり回収しているのが素晴らしいんですよね。

諏訪部 とはいえ、重箱の隅をつつきながら観るのではなく、まずは何も先入観を持たず、フラットな感じでご覧いただくのが一番だと思います。

――物語を彩る演出やアクションなども見どころだと思うのですが、特にこのあたりを見てほしいといった部分はありますか?

諏訪部 会話劇的な面白さはもちろんのこと、アクションなど視覚的な面白さもしっかりあります。キャラクターの表情もとても豊かですし。そして音楽もお洒落。とにかくすべてがオススメのポイントです。

小林 CASE2に出てくるエアレースは特にすごいです!

藤原 すごいですよね!

小林 あと、アビーがよくエダマメを攻撃するんですけど、その時の表情も素晴らしく描かれていますね。

――エダマメは強いんだか弱いんだかわからないところがありますよね。

小林 精神力はあるので、ある程度は強いと思うんですけど……ケンカは弱いという(笑)。負けず嫌いなんだと思います。

藤原 そうですね、だいぶ(笑)。

――メインキャラクター以外も個性的な面々が登場します。ネタバレは抜きにして、気になるキャラクターは誰でしょうか?

諏訪部 ネタバレ抜きということなら、どのキャラについても現時点では言及できませんね(笑)。とりあえず、個性豊かなキャラクターが数々登場しますよ、とだけ。

小林 そうですね。威圧感のある声がぴったりで、すごくカッコいいキャラクターも出てきますし。

藤原 個人的には、盛り上げ役として面白いかけあいをする方たちも好きですね。

――いろいろなキャラクターのことを頭の片隅に残しておくと面白いかもですね。人物にも伏線が張り巡らされていそうですし。

小林 そうですね。あまり目立たないようなキャラクターでも、今後、関わりがあるかもしれないですよ。

諏訪部 ゲストキャラクターを演じられるキャストもどうぞお楽しみに。実力派の皆様揃いですので。素晴らしかったです。

――最後に、イエスかノーでお答えください。皆さん嘘は得意ですか?

諏訪部 (すごくいい声で)自分はノーですね(笑)。

小林 怪しい(笑)。僕はイエスかノーかで言えば、イエスかもしれないですね。ボードゲームを結構やるので、そのレベルではイエスです。

藤原 私はノーです。 

小林 え? イエスは僕だけ!?(笑)

――ありがとうございました!

(取材・文/千葉研一)


【作品情報】
■TVアニメ「GREAT PRETENDER」

<放送情報>
2020年7月8日よりフジテレビ「+Ultra」にて毎週水曜日24時55分から放送
BSフジ、ほか各局にて放送
※放送日時は変更の可能性があります。

2020年6月2日よりNetflixにて順次独占先行配信
CASE1(1話~5話) 6月2日
CASE2(6話~10話) 6月9日
CASE3(11話~14話) 6月16日
CASE4 Coming Soon
※配信日時は変更の可能性があります。

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