アニメ映画版「虐殺器官」、マングローブ×村瀬修功の「Ergo Proxy」タッグで制作! アニメ映画版「ハーモニー」は4℃×なかむらたかし×マイケル・アリアス

ノイタミナより、劇場アニメ第2弾となる「虐殺器官」「ハーモニー」のスタッフが発表された。

2009年に34歳で夭折した伊藤計劃さんによる小説「虐殺器官」「ハーモニー」を原作としたアニメ作品として2015年に劇場公開となる両作。ノイタミナ作品「ギルティクラウン」(2011年)でキャラクター原案を務めたほか、初音ミクのイラストやクリエイティブ集団「supercell」のアートワークなどで知られる人気イラストレーター・redjuiceさんがビジュアルを手がけるなど話題となっている。

今回、11月27日に開催された「ノイタミナプロジェクト発表会2015」でスタッフが明らかに。「虐殺器官」は、2006年の「Ergo Proxy」以来、国外からも大きな注目を浴びている村瀬修功さんが監督を、「サムライチャンプルー」「Ergo Proxy」でおなじみのマングローブが制作を担当。「ハーモニー」は、名作「AKIRA」の作画監督など長きに渡って第一線で活躍し続けるなかむらたかしさんと「鉄コン筋クリート」で日本アカデミー賞最優秀アニメ映画賞を受賞したマイケル・アリアスさんのダブル監督体制に。制作は「鉄コン筋クリート」「ベルセルク」などで世界的に高く評価されているSTUDIO4℃。


また、新たに発表された伊藤計劃×円城塔「屍者の帝国」の劇場アニメ版とあわせ、いずれもredjuiceさんがキャラクター原案として参加することも決定。あわせて、新ビジュアルも解禁となっている。「虐殺器官』」は主人公のクラヴィス・シェパード率いる特殊暗殺部隊の4人、「ハーモニー」はヒロインの霧慧トアン監察官と権威の象徴でもある赤いコートをまとったエリートたち。


・「虐殺器官」監督 村瀬修功コメント
人間は他の動物と異なり「ことば」によって事象を伝達し相互認識する事で地球を覇権するまでに至りました。
人間を進化させてきた筈の「ことば」が人間を窮地に追い込む。そんな様を今回の作品で映像化するのが楽しみです。


・「ハーモニー」監督 なかむらたかしコメント
『ハーモニー』の原作は、依頼を受けて初めて知りました。文体のスタイルがあっての小説なんだなと感じまして、映像化する事で物語のシンプルさだけが浮き上がって来はしないかと危惧はありました。アニメを作る上で、SF小説の使命である黙示的要素、さらに皮肉と毒が込められている原作とどう折り合うのか、魅力あるエモーションが生まれてくれれば良いかなと、願っています。


・「ハーモニー」監督 マイケル・アリアスコメント
『ハーモニー』は、出たばかりの時に初めて読みました。ハードSFですし、現代から約60年後の話ではありますが、読んだ印象は(むしろ)凄く現実的で、今こそ皆が考えるべきテーマのたくさん詰まっている作品だと思います。読んだ当時はまさか自分が今になってSTUDIO4℃でなかむらたかしという素晴らしいアニメ作家と一緒に映像化することになると思ってもいませんでした。(笑)


・「虐殺器官」「ハーモニー」「屍者の帝国」キャラクター原案 redjuiceコメント
弾丸と言葉のリアリズムで描かれた『虐殺器官』、現代社会の延長とも言える近未来を舞台に繰り広げられる儚い命の物語『ハーモニー』、19世紀を舞台とし、様々なギミックが楽しめる冒険活劇『屍者の帝国』。3つの全く異なった世界観を持つ作品と同時に向き合うという大役を授かることになりました。より多くの方々の心に届くような、きっかけとしての絵を作れれば良いな、と日々筆を走らせています。


・山本幸治チーフプロデューサーコメント
人は何故生まれてきて、どこへ向かうのか。小説家は物語を遺すことで、どこに至ろうとしたのか。
何か求めてやまないその魂が、映像にも宿ってほしい。遺された物語が、人々の心を揺さぶってほしい。


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